悪魔の血を引く少年・奥村燐(CV:岡本信彦)が、父親である魔神(サタン)を倒すために最強の“祓魔師(エクソシスト)”を目指す『青の祓魔師』のTVアニメ第3シーズン『島根啓明結社篇』(毎週土曜夜24:30-25:00ほか、TOKYO MXほか/U-NEXT・Hulu・dアニメストア・アニメ放題ほかで配信)。悪魔とのド派手なバトルが見どころのダークファンタジーながら、家族や友達との絆、葛藤や成長、青春コメディまで、少年漫画の醍醐味がギュッと詰まった大人気シリーズだ。2月17日に放送された第7話は、誘拐された神木出雲(CV:喜多村英梨)を救い出すため、燐たち塾生メンバーが敵施設へ潜入する「迷い」。(以下、ネタバレを含みます)
ついに敵地へ突入! いきなりの屍人(ゾンビ)戦
母に代わり、自らが実験体となるため外道院ミハエル(CV:檜山修之)の元へと連れていかれる出雲だったが、一瞬の隙をついて逃走を試みる。その数時間前、白狐の“御饌津(ミケ)”(CV:井上剛)の語りにより出雲の過去を知った燐たち塾生メンバーは、さらにイルミナティが稲生大社を訪れた一般人を食べ物で洗脳し、「稲生へいわタウン」へと送り込んでいる実態を知り、現地へ急行する。「稲生へいわタウン」が地下研究所への入口だと予想した雪男(CV:福山潤)は、もはや一刻の猶予もないと判断し、全員での突入を決意する。
冒頭は、なんとか生き延びようとあがく出雲の奮闘っぷりが描かれた。“御饌津(ミケ)”から燐たちが助けに来ていることを聞きながら、みんなと会うつもりはなく、誰にも頼れないと決意を新たにする出雲の頑なな姿は、以前であれば「意地っ張り」と思ったかもしれない。しかし彼女の過去を知った今となっては彼女なりの「優しさ」だということが分かり、胸が締め付けられる。ちなみに、塾生たちも稲生で“食べ物”を食していたにも関わらず洗脳されなかった理由が、島根への機内で出された杜山しえみ(CV:花澤香菜)特製の「草サンド」の効果だったなど、思わぬところでしえみが活躍しており、SNSでも「不味いだけあって効果抜群だったのか」、「しえみはできる子」など、隠れたファインプレーに賞賛の声があがっていた。
「稲生へいわタウン」に正面から突入する燐たち。入り口の警備兵を難なく倒し、ビル内に入った一行だが、そこは誰もいないショッピングモールだった。地下への入り口を探索する燐たちだが、そこへ大量の屍人(ゾンビ)が出現して襲いかかってくる。人間の死体に憑依した悪魔である"屍(グール)"とは違い、屍人(ゾンビ)は悪魔に寄生されて肉体が壊死してしまった人間であるため、殺すことを躊躇してしまう燐。雪男はそんな燐に「もう覚悟を決めて戦うしかない!! 躊躇すれば僕らが死ぬんだ!!」と声をかける。外道院はそんな塾生メンバーたちをモニターしながら楽しんでいたが、魔神(サタン)の落とし子である燐と雪男の存在に気付くと、二人を生きて捕獲するため、塾生メンバー全員を餌場に落とす作戦に切り替える。
無数の屍人が出現しただけでも驚きだが、彼らが元々はふつうの人間だったことはかなりショッキングな展開。もはや外道院の外道ぶりに慣れつつあるものの、死にきれなかった被験者たちを「失敗作」と呼び、さらにそれらを戦力という形で保有していたことを考えると、やはりおぞましいと言わざるを得ないだろう。人間性を失っているとは言え、言葉を話すゾンビたちを、はたして燐は倒すことができるのだろうか。燐にとっても、これまでとは違う意味で辛い試練が待っていそうだ。
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