真田広之が主演&プロデュースを務めハリウッドの制作陣が手掛けるドラマ「SHOGUN 将軍」(毎週火曜昼2:00配信、全10話)の第1、2話が、2月27日にディズニープラスのスターで独占配信された。戦国時代の日本を舞台に描いた、ジェームズ・クラベルのベストセラー小説を原作に、ハリウッドらしいスケールの大迫力映像と、細部までリアリティーを追求したキャスト陣の演技からは“本気度”の高さが溢れ出ており、国内外から注目を集めている。そんな本作の制作を担うのは、昨今の米テレビ業界で数々の賞レースを席巻するクリエーティブスタジオ「FXプロダクションズ」だ。今回は、気鋭のクリエーティブ集団・FXが誇るハリウッドスケールの映像美に加え、日本の時代劇職人による大和魂が融合した“戦国スペクタクル”の魅力を紹介しよう。
「SHOGUN 将軍」とは
本作は陰謀と策略が渦巻く戦国時代を描いた物語。徳川家康をモデルとした戦国一の武将・吉井虎永役を真田が担い、虎永と運命を共にする英国人航海士ジョン・ブラックソーン(のちの按針)をコズモ・ジャーヴィス、細川ガラシャをモデルとしたキリシタン・戸田鞠子をアンナ・サワイが演じる。また、虎永の家臣の樫木藪重役を浅野忠信が、虎永と天下の覇権を争う敵将・石堂和成役で平岳大、虎永の腹心・戸田広松役で西岡徳馬が出演するほか、主要キャストのみならずエキストラも含め全ての日本人役を日本人キャストが演じた希有なハリウッドドラマだ。
制作する「FX」は、ディズニーが誇る多彩なクリエーティブスタジオの一つとして、これまで幅広いジャンルにおいて作品を創り続けてきた。一筋縄ではいかないスタッフたちと厨房内で奮闘する主人公のシェフ・カーミー(ジェレミー・アレン・ホワイト)と同僚シェフたちの人間模様を描いた「一流シェフのファミリーレストラン」(2022年ほか)シリーズが、先日の「第81回ゴールデングローブ賞」「第75回エミー賞」の主要賞を総なめにしたことが話題になったことも記憶に新しい。中毒性の高い会話劇に加え、厨房内での様子をダイナミックなカメラワークを駆使して演出し、時には1ストーリーのほとんどをワンカットで撮影するなど、革新的な挑戦と作品の個性が視聴者や専門家の心に刺さったのだろう。
同作以前には、こちらも数々の賞に輝いた「アトランタ」(2016〜2023年)で、ラッパーとしても知られるドナルド・グローヴァーや日本出身の映像作家ヒロ・ムライが制作・監督を手掛けた。新たなクリエーターを発掘し、そして挑戦し続ける同スタジオは「クリエーターたちの個性や作家性に最大限にリスペクトを払う」敬意の精神を貫いている。
FXスタジオ史上最高額の予算を投じた力作
彼らが手掛ける最新作「SHOGUN 将軍」は、FX創業以来最高額の予算が投じられており、ハリウッド仕込みの戦国スペクタクルがかつてない壮大なスケールで描かれている。予算の具体的な金額は公表されていないものの、我々庶民からすれば天文学的な数字だろう。
第1話だけでもまるで長編映画を見ているような気分になる、そんなド迫力の映像からは本作で主演兼プロデューサーも務める真田の「日本の文化を正しく世界に紹介したい」という信念も強く込められている。真田といえば映画「ラスト サムライ」(2003年)でハリウッドデビューを果たし、現在はアメリカを拠点に活躍するアジアを代表する俳優の一人。このドラマのために小道具や衣装、所作指導など、ありとあらゆる専門家、いわゆる時代劇職人を日本から連れて撮影に臨んだそうだ。他のキャストによると、真田は自身の撮影シーンがない日も足しげく現場に通い、裏方作業も全力でこなしたという。
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/shogun
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発売日: 2022/11/02