俳優の倉科カナが2月27日、都内で行われた「連続ドラマW 坂の上の赤い屋根」完成披露試写会に共演の桐谷健太、橋本良亮(A.B.C-Z)、蓮佛美沙子、村上正典監督と共に出席。芸能界にチャレンジしてみようと思ったきっかけを明かした。
本作は人間の心の暗部を描くイヤミスの名手の一人、真梨幸子原作のドラマ。物語は、新人作家が18年前の“女子高校生両親殺害事件”をモチーフにした小説企画を、出版社の編集者に持ち込んだことから始まり、やがて登場人物たちが抱える嫉妬、劣等感、孤独、過去など“黒い感情”の正体と事件の真実が明らかになっていく。轟書房の副編集長・橋本涼を桐谷が演じる。
倉科カナ、桐谷健太は「お兄ちゃん」
新人小説家の小椋沙奈を演じた倉科は「思った以上に沙奈という役はヘビーでした」と吐露。
切り替えは大変だったかと聞かれると「そうですね」と答えつつ「ただ、桐谷さんは共演回数が多くて。私の中でお兄ちゃんって勝手に呼んでて。オフタイムは二人でふざけ合ってて、すごく癒やされました。いいバランスで撮影できたような気がします」と笑顔を見せる。
すると桐谷も「ね、妹」と倉科に投げかけ、倉科も「ね、お兄ちゃん!」とほほ笑んだ。
芸能界入りのきっかけを告白
「過去が現在にポジティブにつながっているエピソード」を発表する場面で、倉科は「全部だと思うんですけど、強いて挙げるなら…」と前置きし、「高校時代、すごくバイトをしていたんです。4つくらい掛け持ちしていて、すごく働いていたんです」と告白。
続けて「働きすぎて『私このまま生きていてもつまらないな』って思い始めて。生きていくのもつらいなぁと考えていたときに、思い切って環境を変えてみよう、今まで無理だと思っていたけど東京に出てみよう。昔、『天才てれびくん』とかを見ていて、母に『こういうのに出て楽させてあげるね』とか言ってたな、芸能界に挑戦してみよう。と思って応募したのがきっかけで今ここにいます」と振り返る。
「ギリギリの精神状態だったけど、あれがあったからこそ今ここに立てているんだなぁと思います」としみじみ語っていた。
◆取材・文=山田果奈映