悪魔の血を引く少年・奥村燐(CV:岡本信彦)が、父親である魔神(サタン)を倒すために最強の“祓魔師(エクソシスト)”を目指す『青の祓魔師』のTVアニメ第3シーズン『島根啓明結社篇』(毎週土曜夜24:30-25:00ほか、TOKYO MXほか/U-NEXT・Hulu・dアニメストア・アニメ放題ほかで配信)。悪魔とのド派手なバトルが見どころのダークファンタジーながら、家族や友達との絆、葛藤や成長、青春コメディまで、少年漫画の醍醐味がギュッと詰まった大人気シリーズだ。2月24日に放送された第8話は、燐たち塾生メンバーと異形屍人(キメラゾンビ)との戦いを描いた「覚悟」。(以下、ネタバレを含みます)
勝呂のバズーカが火を吹く!? 新バトルスタイルがお披露目
外道院ミハエル(CV:檜山修之)は、眠りから目覚めたルシフェル(CV:内山昂輝)と初めて謁見する。エリクサー研究の成果についてルシフェルから感謝の言葉をもらって舞い上がる外道院だったが、その直後、神木出雲(CV:喜多村英梨)の九尾の移植適合確率が0.08%に急降下したことを知り、激しく取り乱す。しばし考えた挙句、外道院が出した答えは「燐を殺すこと」。バラバラの部屋に閉じ込めている塾生メンバーに対して、新たな屍人を差しむけるのだった。
冒頭から外道院のひとり舞台が炸裂。憧れのルシフェルを目の前にして、「なんとお美しい」と膝から崩れ落ち、感激のあまり涙まで浮かべるも、親衛隊隊長の藤堂誉(CV:潘めぐみ)には心中で「ビビったかブタ女」と罵倒するなど、相変わらずのクズっぷりを見せてくれる。そんな外道院劇場のハイライトは、ルシフェルから「英雄」と呼ばれる姿を思い浮かべる妄想シーンだ。妄想での外道院は体型がスリムになっており、顔付きも美形に変化。シリアスな雰囲気のなかでの突然のコメディシーンに、SNSでは「いったい何を見せられているんだ?」、「美化しすぎやろ!」との声多数。緊張感の高まる展開と妄想シーンの面白さのギャップが、多くの視聴者をザワつかせた。
外道院が差し向けたのは、複数の屍人を合体させたかのような異形屍人。三輪子猫丸(CV:梶裕貴)は、自分ひとりで戦うのは無理だと諦めそうになるも、土壇場で冷静さを取り戻し、持ち前の観察眼を発揮。シェルターの扉に何度も異形屍人を突進させることでこれを破壊し、部屋からの脱出を試みる。さらに途中でクロ(CV:高垣彩陽)と出会った幸運もあり、なんとか異形屍人から逃れることに成功する。一方、勝呂竜士(CV:中井和哉)は、人間の言葉を発する異形屍人に対して戸惑いを見せつつも、葛藤の末に最後には覚悟を決めて成仏させるのだった。
対異形屍人戦は、子猫丸の頑張りから始まり、ピンチに登場したクロの可愛さ、ひとりで難なく対処する雪男(CV:福山潤)の頼もしさ、葛藤の末に覚悟を決めた勝呂と、それぞれの魅力が詰まったシーンが続く。子猫丸は最初こそ恐怖に飲まれ、食べられるくらいならと自らの首に刃を突き刺そうとするも、勝呂の言葉を思い出してすぐに冷静さを取り戻す。さらには「この戦いの主人公は 僕や!」と決意の表情を披露するなど、第1話で全員の指揮を執って「擬態霊(シェイプシフター)」を倒したときのような輝きを再び見せてくれた。さらにもうひとり、印象的だったのは勝呂だ。勝呂はこの戦いで初めてバズーカ攻撃を披露しており、竜騎士(ドラグーン)を目指す者として記念すべき初陣を飾った。詠唱しながらバズーカ砲を操るというその戦い方は、詠唱のみだったこれまでとは明らかに一線を画しており、アクションシーンとしてもより映えるものに進化している。また、幼なじみの志摩廉造(CV:遊佐浩二)の裏切りもあり、「みんなを束ねる」という自分の役割について悩み続けていた勝呂は、己の変わり果てた姿を見て戦意喪失した異形屍人に対し、「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えて成仏させる。このときの勝呂の念仏はかつてないほどに慈悲深く、そっと添えている手もとても優しげ。「もう戻れんのは 俺の方やな」と呟いた。この言葉からは、元は人間だった存在をこの手で成仏させたことへの贖罪と覚悟、己の立ち位置を模索する勝呂の心情を感じることができ、密かな名シーンと言えるだろう。
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