家治は倫子を脅かす存在を探すことに
倫子が倒れた件について、家治は誰の仕業が調べはついたのかと問う。すると、田沼は「いえ」と否定し、松島ではないかと考えていると明かす。続けて、田沼はお知保が竹千代を生んだことにより、松島の大奥での地位は盤石となったと話す。さらに、倫子が子どもを産むことがないようにしているのではないかと告げる。
そんな田沼に、家治は厳しい表情を浮かべる。家治は、松島とともにお知保を側室に推したのは、田沼ではなかったかと問う。倫子のために、田沼を少しでも追い詰めようとする家治。しかし、田沼はそんなことでは動じない。しれっとした態度で、引き続き調べると告げるのだ。
だが、家治も負けてはいない。田沼に対し、「もうよい」と告げ、自分で調べることを宣言。これ以上、倫子が倒れた件で、田沼を介入させる気がないという強い意志だった。大切な倫子のために動き出す家治の姿に、頑張ってと声援を送った人もいただろう。
倫子と家治の間に待望の子どもが…
家治は、朝の総ぶれでうとうとしている倫子に気付く。倫子の額に手を添えると、家治は「熱いな」とつぶやき、まだ眠気が続いておるのかと心配している様子だった。
申し訳なさそうにする倫子に、家治は奥医者に診てもらうように促す。倫子は素直に従い、奥医者が診察。その結果、倫子が家治との子どもを宿していることが明らかになった。
倫子は、子どもができたことを家治に報告。すると、家治は倫子のおなかを見ながら「ここにわしらの子が…」と静かにつぶやく。うれしそうに「はい」と返事をする倫子だったが、何も言わないでいる家治を心配そうに見つめる。
過去に、家治が「子などいらぬ」と言っていたことを倫子は知っていた。もし、子どもができたことを家治が喜んでいなかったらと不安になってもおかしくはない。
しかし、そんな不安を、家治は一瞬で拭い去る。家治は、倫子のおなかに手を添え、あらゆる道理を超えてただただうれしいと言い、早くこの子に会いたいなと涙目でほほ笑んだのだ。
待ち望んだ子どもができたことを喜び合い、倫子のおなかの上で手を重ねる倫子と家治。いつまでも幸せが続いてほしいと願わずにはいられないシーンとなった。