コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、書籍「パパが育休とってみたら妻子への愛が深まった話」発売中のパパ頭さんの漫画「本屋が好き」を紹介する。
作者であるパパ頭さんが2月3日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、9700件を超える「いいね」が寄せられた。本記事ではパパ頭さんに、作品のこだわりなどについてインタビューをおこなった。
ネットで何でも買える時代に、変わらず足を運んでしまう場所は…
作者であるパパ頭さんは、本屋が好きだという。ネットでどんな本でも買える時代だが、「なのに来ちゃう」というのだ。パパ頭さんは「何故こんなに本屋は魅力的なのかと考えると、気が散るのがいいんだと思う」と語る。ネットでは欲しい本がすぐ見つかるが、本屋では目移りをして「買う予定のなかった本を買っちゃったり」「本との出会い方が違うんだ」と感じているそうだ。
パパ頭さんは「探してるものがあるくせにそれ以外を求めてる」「想定内の出会いではなく想定外の出会いにときめく」と語った。そして「(ネット注文時の)スマホの画面は小さいが書店は広い」「私はきっと感覚的なんだ」と言い、「私は本屋が好きだ」と締めくくった。
本作を投稿したX(旧Twitter)には「わかります！」「本屋さんのあの空気と匂いが好き」「紙媒体はなんか暖かみがあるので好きです」「思ってもいなかった出会いができるのはリアル書店ならでは」「インスピレーションがこんなにものを言う場所はそうそうないですよね」などの共感の声が多数寄せられている。
「実店舗で本を選んだり購入することの魅力が伝わるように、共感してもらえるような表現を」作者・パパ頭さんの作品へのこだわりをインタビュー
――「本屋が好き」を漫画にしたきっかけや理由があればお教えください。
ネットで本を購入する方が増えた結果、街中にある書店の売り上げは厳しい状況が続いていると聞きます。子供の頃から書店のお世話になってきた身として、何かしら応援するような漫画が描けないかと思ったのが作品作りのきっかけになりました。
――本作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
実店舗で本を選んだり購入することの魅力が伝わるように、共感してもらえるような表現を心がけました。空間的な広さや物量が目で見てわかるように、普段はサボりがちな背景も頑張りました。注目に耐えられる程の画力ではありませんが、本棚など時間をかけて描いたので見てもらえたら嬉しいです。笑
――本作や書籍「パパが育休とってみたら妻子への愛が深まった話」など、日常に関する作品を多く描いていらっしゃいますが、漫画を描こうと思ったきっかけや理由があればお教えください。
昔から何か経験を得ると、自然と頭の中に風景や音楽、物語が広がりやすい性格で、一度広がり始めると何かしらの媒体にそれを出力しないと溢れてしまうというか、少し苦しくなってしまうようなところのある子供でした。もともとは絵を描いていたのですが、だんだんと物語性のあるものを表現したくなり漫画になり、個人的に感じたことや考えことを書きたいと思ううちに、エッセイのような形に落ち着いていきました。
――高校の先生としてお勤めをしながら漫画を描くことは大変かと思いますが、パパ頭さんが漫画を描き続けている理由があればお教えください。
漫画を描くことで、考えや気持ちを整理することができているように思います。学校でもそうなのですが、勉強(入力)したことを整理して授業(出力)する、このバランスが取れているとうまくいく。漫画についても、経験(入力)したことを整理して表現(出力)する、私の場合はこれがバランスよく行われていると楽しいし、心身の調子が良いのだと思います。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
いつも漫画を読んでくださってありがとうございます。自分の趣味で描いている漫画とはいえ、読者の方がいなかったらここまで意欲をもって楽しく続けては来られなかったと思います。拙い表現ではありますが、ちょっとした隙間時間にでも楽しんでもらえたら幸いです。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
