過酷な撮影環境や意見交換、大きな学びがあった「きみセカ」の現場
――さまざまな作品に参加されている溝端さんでも「きみセカ」の現場は過酷だったんですね。
印象に残っているのは、真冬の現場でスタッフさんが甘酒をつくってくれて、待ち時間にキャストやスタッフみんなで集まって寒さをしのいだことです。そういった撮影現場だからこそ、仲よくなれた気がしています。みんなで励まし合って、撮影できたことはいい思い出になりました。
――「君と世界が終わる日に」の作品を通して学んだことがあれば教えてください。
この現場では、若いキャストやスタッフが多かったんです。Season5では僕よりも年下の監督もいましたし、プロデューサーもほぼ同年代で、そういう環境でお仕事をするということは今まであまり体験したことがありませんでした。
同世代だからこそ、見てきた作品などが一緒で、意見交換もしやすく、じっくりと向き合って作品を作ることができたことは大きな学びであり、僕の中でとても貴重な経験でした。
溝端淳平の「生きている」と感じる瞬間とは?
――同ドラマは、「生きる」をテーマにした作品かと思いますが、溝端さんにとって「生きている」と感じることやモチベーションは?
生きていると感じるのは…『お仕事をしている時』です。結構連日ハードな仕事が続いてしんどい時や舞台をやっている時は、極限の中で緊張感に追い込まれている瞬間に、「生きている」と感じます。ゆっくりと安心感を持って暮らしている時って僕生きている感じがしないんです。追い込まれてじりじり感じるものに出会った時に、「緊張して吐きそう。でも俺、生きてるな」と思うんです。
――その状態だと、心も体も休まらないのではないですか?
僕の場合は度を超えていますけど、ある程度の緊張感って必要だと思うんです。ストレスや緊張感がないと、人間、生きていると感じないものだと思っています。本番10分、5分前までは、楽屋でわちゃわちゃやっていたのに、いざ外に出ると緊張感に包まれて、心臓がバクバクになる。毎回そんな体験ができる仕事ってなかなかないと思うんです。だからこそ、そういった経験や体験ができる役者の仕事が、僕にとっての生きがいです。
――同ドラマの登場人物のように溝端さんが戦っているものやサバイバルしていることを教えてください。
ゴルフです!手にまめができるくらい練習しています。始めたばかりなので仕方ないのですが、つい最近、先輩方に惨敗したんです。それが本当に悔しくて悔しくて(笑)。今は、楽しみ半分、悔しさ半分を胸に抱きながら、ゴルフをやっています。
――ストイックな一面に驚きました。
ストイックなんですかね?(笑)。気楽に旅行して楽しく買い物をすることだけでは楽しめなくなっているんですよね。旅行に行っても目標がなければ、何をしていいか分からなくなってしまう。ちょっとスリリングなことに挑戦できないと、行く意味がないなと思ってしまうタイプで、やっぱりちょっと変わっているのかもしれません(笑)。
――なんだか勝負師と似た雰囲気を感じます(笑)。
それに近いものはあるかもしれません(笑)。負けることがとにかく嫌いなので、常に何かと戦っている自分がいます。
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