仲直りの方法は「スロご」
実は廃校になることも、同窓会も、愛による3人を仲直りさせるためのうそだった。
校門の前で会った3人の気まずい雰囲気を破ったのは、雄馬。「スロご、やらないか?」と誘った。“スロご”とは、スローモーションごっこの略で、昔けんかして仲直りするときによくやったという、ゆっくり殴るふりをするというものだ。
まず雄馬が真和に「てめぇ、気取ってんじゃねぇ、よぉ、おっ、おっ、おっ…」と言いながら、ゆっくりと頬をパンチ。すると真和が「お前はいつもうるせぇんだ、よぉ、おっ、おっ…」と殴り返した。そこに続けて多聞が「俺にも殴らせろ、おっ、おっ…」と真和に向かっていき、真和が「お前はいつもいい人ぶりやがって、えっ、えっ」と応戦。
気付くと在校生たちに白い目で見られている3人だったが、それぞれの思いを言い合いながら、高校時代と変わらない方法でアラサー男子たちが仲直りする様子がなんともかわいかった。
そして、高校卒業直前に3人で居残りさせられたとき、雄馬がスピッツの楽曲「チェリ―」を歌い出したのはなぜかと真和が問い掛けると、「お前らとこれからもずっと会いたいと思ったからさ」と明かした雄馬。そこで真和は15年後に会おうという約束を1人だけ守ったことを打ち明け、“親友”でありたかった思いを確認し合った。
それから改めて「チェリ―」を歌い始めた3人。それぞれに紆余曲折ありながら、愛を見つけた今、歌詞にグッとくるものがあった。
またラストの描写となった、これから不安などがあっても「ここにいる」と強く前を向いていられるようになった7人が頼もしかった。
SNSには「チェリ―歌う3人いい顔してたよね」「チェリ―で泣いた」「スロご笑った。バカ一緒に出来る友達っていいよね」「スロごにチェリー、最高」といった投稿が寄せられ、「今期1番好きだったドラマ」として終幕を寂しがる声も上がった。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
Happinet
発売日: 2024/07/03