修羅たちによる「最強」vs「最強」を描いた壮絶なバトルファンタジー「異修羅」(毎週水曜夜11:00-11:30ほか、TOKYO MXほか/ディズニープラスで見放題独占配信・YouTube・ABEMAで見逃し配信)。迫力のバトル描写はもちろんのこと、豪華キャスト陣が演じる個性溢れるキャラクターたちが織りなす重厚な人間ドラマも見どころの本作。3月20日に放送された「第十二話」は、リチア新公国と黄都の戦いを経て、それぞれの修羅たちの胸の内を描いた「修羅」。(以下、ネタバレを含みます)
タレンとラナ、対照的な死に様で退場
敗北が決定的となったリチア新公国。この戦争の仕掛け人で、リチアを統べる警めのタレン(CV:朴璐美)の前に、黄都からの刺客である通り禍のクゼ(CV:三木眞一郎)が現れる。クゼはタレンが戦争を起こした理由について、黄都の上層部と結託していたのではないかと疑うが、タレンはその問いには答えず、「勇者が、欲しいな」とだけ言い残してクゼに葬られる。一方、赤い紙箋のエレア(CV:能登麻美子)たちのもとから離れ、ひとりあてもなく彷徨う月嵐のラナ(CV:花守ゆみり)は、本物の魔王なきあとに続々と出現する修羅たちに恐怖し、世界に対して絶望の念を抱きつつ、エレアによって盛られた遅効性の毒によって息絶えるのだった。
最終話の序盤では、タレンとラナの最期が描かれた。タレンが戦争を起こした動機については、「リチアの民がそれを望んだから」という程度の情報しかなかったが、もしクゼの疑念通り黄都と結託していたのだとしたら、なんとも酷い話ではある。結局タレンはクゼに殺されてしまうが、聖職者への「告解」を済ませてから最期を迎えることができたことは、彼女にとって唯一の救いだったかもしれない。この世界の宗教の教義は定かではないが、おそらくクゼの信奉する宗教観では、死は「救い」なのだろう。だからこそ、晴天のカーテ(CV:雨宮天)の希望の通り、タレンを殺すことで彼女を「助けた」のだ。一方で、ラナの死には一切の救いというものがない。本物の魔王なき世界が実際には魔王だらけだと絶望し、涙を流しながら、苦しみながら死んでいく。この一連のシーンは、荘厳な音楽や花守ゆみりの名芝居もあいまって、底知れぬ悲壮感に溢れている。またタレン、ラナというふたりの死に様からは、『異修羅』という作品の非情さはもちろんのこと、「本物の魔王」がこの世界に与えた「恐怖」がいかに強烈なものだったのかということも、改めて我々に知らしめてくれる。
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「異修羅」公式サイト:https://ishura-anime.com/
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