特技が演技の役を演じるプレッシャー
――それこそ、“青オペ”は、舞台だけではなくドラマCDやラジオなどのメディアミックス作品ということで、念願の声優の仕事だったのでは?
“青オペ”への出演が決まったときはすごくうれしかったですし、デビューから僕を応援してくださっているファンの方たちも一緒に喜んでくれました。当時、同じグループでデビューをした田淵累生とは、グループ解散後しばらく会っていなかったんですが、同じタイミングで同じチーム「メッザ」での出演が決まったのですごく驚きました。本当にすべてはつながっているんだなと実感した瞬間でしたね。
――3月28日からは、チーム「メッザ」がメインとなる「青山オペレッタ THE STAGE~メッザ・ルーナ/光と影~」が開幕します。
僕が演じる日々野天音くんは、劇中劇で女性の役を演じるキャラクターなんです。天音くんは普段はいわゆるコミュ障なんですけど、お芝居になると豹変する性格の子。そのギャップを舞台上でしっかりと表現するということを、本気で頑張らないといけないと思っています。
――どういうところを課題に感じているのでしょうか?
天音くんの特技は演技なんです。まず、演じることが特技ということの説得力がある芝居をしなければいけないことがすごくプレッシャーです。
それに、僕は自分自身と役が半々で一緒に舞台に立っているような感覚で演じているんですが、今回に限っては天音くんの比率を強くしないと僕自身が出すぎちゃうなと思っていて。だから、そこのバランスを見つけていかないと、と考えています。
今まで演じたことのない役柄ですし、初めての挑戦になると感じています。精いっぱい頑張るので楽しみにしていただけたらうれしいです。
ファンと一緒にたくさんの景色を見に行きたい
――石橋さんは、ダンスボーカルグループ・UNiFYのメンバーとしても活躍されていますが、グループでの活動が俳優活動に生きていると感じることについて教えてください。
まず、メンバーの誰かが舞台をやるとメンバー全員で見に来てくれるんですよ! それがすごくうれしいです(笑)。あとは、芸能界の仕事は歌やダンス、芝居、取材も含めて、すべての経験がどちらの活動においても糧になっていると思っています。
僕たちは自分たちで会社を立ち上げて活動をしているので、毎週定例会議をしていますし、やらなくてはいけないすべての業務を自分たちでやっています。メンバーそれぞれが表現を磨くためにノルマを作って日々頑張っていますし、大変なこともあるけれど、みんなで立ち上げた会社だからしっかりやらないといけないと思っていて。
――普通の会社員のように定例会議をしているんですか?
そうだと思います。会議のときは全員がパソコンを持ち寄って作業していますし(笑)、話し合った内容はシートにもまとめます。でも、2023年からスタートしてまだ分からないことだらけなので勉強中です。
――最後に、将来のビジョンについても教えてください。
グループとしては、イベントでタイに行くことができたのが大きな出来事で。僕にとっても初の海外だったんですが、すごく楽しかったんです。またいつか、海外での出演などもしたいなと。uu(UNiFYのファンネーム)と一緒に、たくさんの景色を見に行きたいです。
――俳優業としてはいかがでしょうか?
舞台や映像のお仕事も好きですが、やっぱり声優をやりたいです! 会社を立ち上げて、イチから走り出すということを考えたときに、声優になりたくてこの世界に入ったという自分の原点を思い出したんです。なので、声優としての経験値ももっと積んでいきたいと思っています。
“青オペ”の収録現場でも、音響監督さんたちがいるブースで他の人の収録を見学をさせてもらって学ばせていただいていますし、声優としてのお仕事をたくさんできるように頑張っていきたいと思っています。
◆取材・文=榎本麻紀恵
撮影=小山志麻
スタイリスト=齋藤良介
ヘア&メーク=田中宏昌
https://emii.photo/ttv-square/
■「青山オペレッタ THE STAGE ~メッザ・ルーナ/光と影~」公式サイト
https://stage-aoyamaoperetta.com/
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発売日: 2023/09/14