1984年に公開され、世界的にヒットした映画「ゴーストバスターズ」。ニューヨークに現れたゴーストを、3人の科学者がゴーストバスターズとなって退治する様子をコミカルに描いている。3月29日(金)には、最新作「ゴーストバスターズ/フローズン・サマー」の公開が予定されており、それに伴い映像配信サービス「Lemino」では4月7日まで過去3作品を無料配信。本記事では、「ゴーストバスターズ」の魅力を振り返っていく。
性格がバラバラな“博士”トリオの団結力や恋模様
当時はまだ珍しかったSFXを使用して大きな話題となった「ゴーストバスターズ」。劇中には緑色のスライム風お化けや恐ろしい姿をした犬などが登場し、主人公や街の人たちを次々と襲う展開に観客は大興奮していた。
メインの登場人物は、大学で超常現象の研究を行っているピーター博士、レイモンド博士、スペングラー博士の3人。ビル・マーレー演じるピーターは女好き、ダン・エイクロイド演じるレイモンドは臆病者、ハロルド・ライミス演じるスペングラーはクールで真面目な性格というバラバラなトリオだが、3人で集まるとそれぞれが力を発揮し、協力し合いながらゴーストを退治する頼もしさがあるのが特徴。
この3人のドタバタ劇に加えてもう1つ魅力的な要素として、シガニー・ウィーバー演じるディナとピーターの恋模様がある。序盤でディナが「門の神・ズール」に憑依され、恐ろしい犬の姿に変わってしまう展開に、ピーターとの恋の駆け引きはどうなるのかとヒヤヒヤさせられる。
一方でニューヨークの街ではゴーストたちが大暴れ。ゴーストバスターズは大活躍し、テレビCMにも登場するほどの人気に。そしてクライマックスでは、マシュマロ会社のマスコットキャラクターであるマシュマロマンが破壊の神ゴーザによって巨大化し、とぼけた顔をしながら街を破壊していく。この意外な展開は当時注目を集め、マシュマロマンのグッズやTシャツが販売されるほど愛されるキャラクターとなった。ちなみにマシュマロマンは最後ゴーストバスターズの攻撃を受けて木っ端微塵に。ふわふわでかわいらしいビジュアルのマシュマロマンがなぜ破壊神に選ばれてしまったのかは、ぜひ本作を観て確認してほしい。
次から次に起こる最悪の事態
1作目のヒットを受けて、1989年には続編となる「ゴーストバスターズ2」が公開された。メインの3人に加え、ディナや前作でディナに片思いしていた会計士のルイス(リック・モラニス)、ゴーストバスターズのメンバーウィンストン(アーニー・ハドソン)、ゴーストバスターズ社の受付嬢ジャニーン(アニー・ポッツ)が続投し、新たなゴーストたちに翻弄される姿を描いている。
そして、続編の1番の魅力はなんといってもディナの赤ちゃん・オスカーの存在だ。冒頭からオスカーを乗せた乳母車が暴走をし、無事に保護されたと思った次の瞬間には霊界の大魔王ヴィーゴ大公の亡霊から狙われるという最悪の事態。
そこでゴーストバスターズが活躍するかと思いきや、前作で破壊神から街を救ったものの、壊れた建物の賠償金などで会社は破産し、3人はバラバラになっていたという衝撃の事実が冒頭で明らかになる。本作は前作から5年後の世界で、ディナはシングルマザーとして子育てしており、ピーターが自分の子どもではないオスカーを守ろうとする姿がなんとも切なく映っている。
そんな悲劇がありながらも「ゴーストバスターズ」はコメディ作品として楽しめ、前回よりもパワーアップしたメイン3人のコミカルなやり取りは面白く、さらには沈んだはずのタイタニック号から亡霊たちが降りてくるというブラックユーモア溢れるシーンなどもあり、見どころが満載。
クライマックスでは自由の女神がニューヨークの街を歩きながら移動し、美術館にいる悪霊を倒すという予想外の展開に、テンションが爆上がりした人も多かったことだろう。ラストは前作同様にゴーストバスターズが街や世界を救ってハッピーエンド。誰もが3作目の制作を待ち望んでいた。
Happinet