ヨンウンの父親から真相が語られる…
一方その頃、ジヌ宛に母親のマリーから展覧会の招待状が届く。ジンソンが“マリー”について調べるようヒジュに依頼すると、パンフレットの彫刻をヨンウンの家で見たという。そこでジンソンはヨンウン家の建設会社を訪ねることに。すると、そのオブジェは当時建設会社のインターン生だったマリーによって設置されたことを知る。さらに、そのオブジェはジヌが生前に「実の父親の家にある」と話していたものだった――。
ジンソンは早速マリーに会いに行き、“ジヌはあなたの息子か”と尋ねるものの、彼女は一貫して否定。ジンソンが「ジヌは死にました」と伝えたことでマリーは明らかに動揺を見せたが、結局何も教えてはくれなかった。実はマリーはジンソンに会う前、ウノに“オ・ジヌのことは一切口外しない”と、200万ドルの口止め料を支払われていたのだ。
その夜ジンソンはヨンウンを呼び出し、これまで進展した捜査について話をする。“ジヌが自分の異母兄弟かもしれない”と知ったヨンウンは、父親のジョンチョルにマリーのことを尋ねる。するとジョンチョルは、真相を明かし始めた…。
その昔、ジョンチョルは自宅を建設するにあたり、建設会社で商談をしていたところ、当時インターン生だったマリーがやって来た。そこでジョンチョルはマリーに一目惚れし、2人は親しくなる。その後しばらくして、マリーから妊娠したと聞かされ、喜ぶジョンチョル。しかし、その話を影でジョンスクが聞いていたのだった――。
弟であるジヌを連行してしまったこと、そしてジヌが連行後も自分に優しくしてくれたことを思い出し、後悔の涙を流すヨンウン。一方、ウノがジヌを殺したと確信したジンソンは、ヨンウンの臓器移植手術の履歴について調べるが、ドナーはおろか手術の記録さえ残っていない状況だった。
対するヨンウンも臓器提供手術を担当した医師に、ジヌが臓器提供をしたとされる患者が「心臓移植は受けていない」と答えたことを伝える。しかし医師は「法律上何も答えられない」と言って、逃げるようにその場から去って行くのだった。
ジヌ殺害は、ウノの単独犯ではない…?
第10話では、ジヌの心臓がヨンウンに移植されていたことが判明。そしてチンジンメディカルセンターに恩があるドクター・チュに行動や健康状態の把握などを目的に監視をさせ、ウノが軍で鍛えた腕でジヌを殺害、わざと脳死状態にさせて彼の心臓を移植したことが分かった。
ここで気になるのは、この事件の背景や経緯だ。ヨンジュが“ウノの単独犯なのか?”と話していたことや、ウノは作戦で負傷した際、チンジンメディカルセンターに助けてもらった恩があることから、ウノはメディカルセンターの誰かに指示されて犯行に及んだ可能性が高いと考えられる。
そしてチンジンメディカルセンターの権力者と言えば、言わずもがなジョンスクである。ジョンスクは心臓の弱いわが子・ヨンウンを異常に心配し、ドナー候補を探していた。そしてウノに作戦の実行役を命じ、ヨンウンの異母兄弟であるジヌに目を付けたのかもしれない。
ヨンウンは知らぬ間に殺害された弟の心臓を移植され、しかも犯人がこれまで実の兄のように慕ってきたウノとなれば、ショックも大きいだろう。同話の途中で描かれたヨンウンが涙を流す姿は、見るに堪えないものだった…。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
TCエンタテインメント
発売日: 2022/07/05
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