“刀ミュ”は「スタッフさんたちの熱量がものすごく高い作品」
――俳優業を始めて8年目ということですが、俳優人生を振り返ってターニングポイントだったと感じる作品を教えてください。
たくさんあるのですが、「Fate/Grand Order THE STAGE」は、お芝居に対しての考え方がガラリと変わった作品だったのでとても印象に残っています。
――具体的にはどのような?
それまでは、お芝居はうそをつくものだと思っていたんです。結局、お芝居だからすべてうそだよねって。だけどそうではなくて、役者はうそを本当にするのが仕事なんだという考え方に変えてくれた作品なんです。その感覚を得てから、うそをつかない芝居をしていこうと思えるようになりました。
そして、そのあとに出演したミュージカル『刀剣乱舞』は、演じる役に対しての責任感や、自分を応援してくれている方たちに何かを与えることの責任感をより強く持てた作品だと思っています。挙げたらキリがないですが、どの作品からも新しい気づきや学びは得られていると思います。
――“刀ミュ”で責任感を強く持てたとのことですが、それはお客さんの期待値がより高い作品だからこそ、ということでしょうか?
もちろんそれもありますが、“刀ミュ”の現場は関わるスタッフさんたちの熱量がものすごく高いんです。この作品にすべてを賭けている、というぐらい、作品、キャラクターへの愛情が大きくて。とくに演出の茅野イサムさんは、誰よりも作品に対して愛情を持っている方なので、役者がキャラクターの深いところまで掘り下げられるような稽古を付けてくださいます。そして最終的に役の力を借りて、僕たちも自由に演じられるところにまで持っていってもらえるので、スタッフさん、そしてお客さんの期待に応えたいという思いから自然と気合いが入っていましたね。
――目指す俳優像など、将来のビジョンについて考えていることはありますか?
昔は目標などを考えることもありましたが、今は目の前にあるものに集中して取り組んでいきたいと思っています。というのも、この仕事は本当に続けるのが大変だと感じていて、求められなくなったらそこで終わってしまうんですよね。でもこの仕事が大好きだし続けたいから、そうなると、今やらなければいけないことを全力で頑張るしかないのかなと思っています。
――では、プライベートで挑戦したいことがあれば教えてください。
山などの自然な場所に秘密基地を作りたいです。そこでピザの窯をレンガで作ったり、サウナを作ったりということをしてみたいです。
――誘いたい人や一緒にやってくれそうな心当たりは?
それが、今のところまだいないんです。そもそも家事とか一切できない人間なので、秘密基地を作るのに何を準備すればいいかもまったくわかっていなくて。だから、ただの願望で終わる可能性が高いですね(笑)。
※山崎晶吾の「崎」は正しくは「たつさき」
◆取材・文=榎本麻紀恵
撮影=岡本武志
スタイリスト=齋藤良介
ヘア&メーク=松田美穂
https://emii.photo/ttv-square/
■「ROCK MUSICAL BLEACH」~Arrancar the Beginning~
https://www.rmbleach.com/
アニプレックス