大手時計メーカーの社内もめが社長の死で悪化
甲斐が“KAMIYA”を訪れると、社長の加宮忠が死去して娘の静佳(東風万智子)と取締役の安樂(久松信美)が葬儀を巡ってもめていた。臨終に立ち会った古株の工場長・岡林(きたろう)も不機嫌を露わにしている。
同じころ大輔は、総合格闘技の道場で蟹江(小手伸也)のスパーリング相手を務めていた。そこに、世界的なゲームメーカー“BPM”のCEO兼チーフクリエーター・藤ヶ谷(柳俊太郎)がやってくる。蟹江の狙いは、ハーバード大学で藤ヶ谷と同期だった大輔を利用して自分を売り込むことだった。困惑する大輔だったが、BPM社のゲームで世界ランキング入りしたことがあったため藤ヶ谷と意気投合する。
甲斐は社長が亡くなる前から安樂たちが国内工場を閉めて東南アジアに生産拠点を移そうと暗躍していたことを知る。甲斐は、取締役会で安樂が新社長に任命される前に、他の社長候補者を見つけようと動き出す。
フラフラと“酒酔い出社”する大型新人・大輔
常に冷静でライトな口調で大口案件をこなす甲斐が、自分も愛用する時計メーカー“KAMIYA”の件では、顔に真剣さがみなぎる。社長の変更で時計への愛まで薄れては会社のためにも良くない。第2話でクライアントに同情するな、と大輔に説教をしていた甲斐だったが、しっかりと“KAMIYA”のためを思って動いていて、甲斐の人間臭さを感じる回だった。
一方で、弁護士の仕事に慣れてきた大輔が、自分の色を出し始めているのも微笑ましくて良い。大輔は結構調子に乗るところがあり、今回は藤ヶ谷の誘いで昼間からクラブで酒を飲み出社してしまうという失態をおかす。事務所の代表・チカ(鈴木保奈美)に、甲斐との仕事はどう?と聞かれ「最高でぇーす♪」とヘラヘラ答えたり、酔っているとバレて甲斐に「酒に飲まれるヤツは大っ嫌いだ」と言われてしまうなど、見ている分にはおかしいが大輔に“もっとちゃんとしろ”と余計なお世話を言いたくなってしまうシーンだった。新人・大輔の今後の成長が楽しみである。