葉月の初選出シーンは号泣必至! 細かい表情にも注目
顧問の松本美知恵(CV:久川綾)からオーディションの結果が発表される。順当に実力者の名前が挙げられていくなか、注目のユーフォニアムは久美子と真由、奏の3人が選出された。一方チューバでは加藤葉月(CV:朝井彩加)が初選出されるも、2年生の鈴木さつき(CV:久野美咲)が落ち、代わりに1年生の釜屋すずめ(CV:夏川椎菜)が選ばれるという波乱も。さらには、その結果を受けたチューバの2年生、鈴木美玲(CV:七瀬彩夏)は、さつきが落ちた理由が分からないと、密かに久美子に相談するのだった。久美子は自分としても意外だったと本心を明かしつつも、滝先生を信じるしかないと美玲を説得。さらには意見を言ってくれた美玲に感謝の言葉を伝えるのだった。
オーディション結果の発表シーンは、なんといっても葉月の初選出の瞬間に注目だ。選抜メンバーが次々と名前を呼ばれていくなか、途中から静かにBGMが流れ始めると、葉月の名前が呼ばれたところでメロディが一気に動き出すという構成で、ファンであれば落涙確実の感動シーンとなっている。名前を呼ばれた瞬間の葉月の表情は、少し驚いたあとにすぐに顔を引き締め、同時に瞳を潤ませるなど、短い時間のなかに多彩な感情を感じさせてくれる名作画。さらには隣から笑顔を向ける川島緑輝(CV:豊田萌絵)や、後ろで微笑む久美子、目を合わせて頷く美玲など、葉月を取り巻く全員の優しさが感じられるシーンだった。その後、葉月と緑輝が腕を触り合いながら喜びを分かち合う描写も含めて、「地道な努力が報われた瞬間」の感動を教えてくれた。
久美子と真由、校舎裏での攻防戦に視聴者も反応
美玲からの相談を受けたあと、校舎裏でいつものように個人練習をする久美子は、心を落ち着かせるために「響け!ユーフォニアム」を吹き始める。すると、その音を聴いた真由がやってきて「なんの曲?」と尋ねるも、久美子は「教えるほどの曲じゃない」とごまかしてしまう。その後、音楽室の鍵を返しに職員室へ入った久美子は、思い切って滝にオーディションの選考について尋ねてみる。滝は、チューバに初心者のすずめを選んだのは、彼女の「音量」が武器になると考えてのことだと話す。こうして一応の答えを得た久美子は、滝の言葉を信じ、コンクールへと臨んでいくのだった
前回から引き続き、久美子と真由の校舎裏での攻防が展開された。前回は真由から「あがた祭」に誘われた際、「先約がある」とついつい嘘を付いてしまった久美子だが、今回は「響け!ユーフォニアム」の曲を教えることをそっと避けた。どうにも自分のことを話すのをためらってしまう久美子だが、さすがに自分の態度の硬化には気づいたようで、真由のことを苦手だなと意識したと思われる。個人練習のための場所は往々にしてナワバリのようなものだということはこれまでも度々描かれてきたが、真由と久美子の微妙な距離感が、映像としても如実に表現されたシーンとなった。この校舎裏での攻防戦についてはSNSでも「真由って唐突に踏み込んでくるよね」「悪気はないんだろうけど真由も自重せいw」などの声が寄せられていた。
今週は、コンクールに向けてのオーディションを通じ、部員たちの意気込みを感じられるエピソードだった。振り返ってみれば、ここまでは新入生たちとの交流や月永求(CV:土屋神葉)の家族問題、久美子と真由、久美子と麗奈の関係性など、どちらかと言えば個別の関係性がクローズアップされてきた。しかし、ここに来ていよいよ部全体の様子が描かれたことで、本当に最後のコンクールが始まるのだという緊張感が一気に漂い始めてきたように感じる。さて次回第七回は5月19日(日)放送予定。期待して待とう!
■文/岡本大介
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