コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は鳥頭ゆばさんが描いた「お腹痛すぎて倒れた時の話」をピックアップ。作者である鳥頭さんが4月20日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、5000件を超える「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事では鳥頭さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
子ども達が寝静まったあとに襲いかかる腹痛
育児中の鳥頭さんは、子ども達を眠かしつけた後の穏やかな時間を過ごしていた。しかし突如として鳥頭さんを襲る激烈な腹痛…。実は鳥頭さんは年に1~2回ほど、脂汗が出るレベルの腹痛を経験する。お腹を下して早く排出したい軟らかい便が、便秘気味のせいで出口をふさぐ固い便のせいで中々排泄できないという現象だ。
氷枕、脂汗を拭くタオル、水…各種の道具を揃えて万全の状態で出迎えたが、今回の敵は予想を超えていた。普段の腹痛よりも痛みが強く、脂汗や強い吐き気に襲われ、血管性迷走神経反射(脳貧血)まで起きる始末。便座に座っていることもできず、救急車を呼ぶか考えるも「これは全部出し切らないと治らないアレだ!」と直感的に理解する。
過呼吸による手のしびれや失神から、神への祈りや懺悔…さまざまな苦悩に襲われる鳥頭さん。子ども達が寝静まったあとの静かな激戦だ。すべてを出し切るまで終わらない闘いは、1時間もの長いときを経て終結した。歓喜と疲労、安堵とともに布団に戻った鳥頭さんだったが、そこに更なる苦難が訪れて…。
果てしない戦いを綴った同作に、読者からは「いやぁ、腹痛って怖いですね」「ウチは夜中に救急車を呼びました…」「私だけじゃなかった!!」など、同じく苦難に直面したと思われる声が多数寄せられていた。
苦難を超えて頑張る鳥頭さん
――『お腹痛すぎて倒れた時の話』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
私自身が産後にお腹の不調が起きて、腹痛や脳貧血に悩まされることが多くなりその体験を描きたくなったのがきっかけです。最終的に過敏性腸症候群と診断されて、他にも同じように悩まれている人に伝われば嬉しいなと思い発信しました。
――本作では、腹痛に襲われている時の表情や、冷や汗の描写が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
とにかく腹痛時の「苦しみ」を伝えたかったです…!あと神に祈るところとかは案外みんな共通してるかなー?と思って描きました。とにかく痛みと苦しみの地獄、ということを伝えたかったです…。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
ダムのシーンですね(笑)汚いものをどう汚くならないように描写するかと考えた結果ダムの放水になりました。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?
基本は日常のエッセイを描いているので、子供たちとか自分の不健康ネタとか毎日たくさん出来事があるので、ネタからこっちに遊びに来てくれるイメージですね。
――作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか?
なるべく時短で描きたい、にこだわり過ぎて手抜きになって雑になっていまいます。反省すべきところで、もっと短時間でキレイに絵を描けるような人になりたいです。
――今後の展望や目標をお教えください。
今現在は、自身のエッセイは減らして他の方のブログの作画のみを描いています。絵だけ描くのも楽しいのですが、今はエッセイではなくて創作漫画を描きたいなと日々目標にしています。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
長い間ブログを描いていますが、未だに読んでくださったり感想を頂けたりして本当に心から感謝しております。人と人とのつながりがあったから今の私が居るのだなと思っています。これからもどこかで見かけましたらよろしくお願いいたします!