永野芽郁と高橋文哉の初共演に期待が集まる映画「からかい上手の高木さん」が5月31日(金)より公開される。これを記念して、民放公式テレビ配信サービス・TVerでは本作に出演しているキャストの過去ドラマが配信中だ。それぞれの役柄を紹介しながら、配信中の過去ドラマに絡めて各キャストの魅力を紹介する。
映画「からかい上手の高木さん」とは
原作は、月刊漫画「ゲッサン」(小学館)で連載されていた山本崇一朗による同名漫画。とある小さな島の中学校を舞台に、純情で奥手な少年・西片くんが、隣の席になった同級生の女の子・高木さんにからかわれる日々をコミカルに描いた青春ラブコメディーだ。コミックスは全20巻で、シリーズ累計発行部数は1200万部を超える。TVアニメや劇場アニメも好評で、4月には月島琉衣と黒川想矢のW主演で実写ドラマ化され、アニメの舞台と同じく香川県・小豆島の美しい風景と、原作ファンの不安を吹き飛ばす再現度の高さが大きな話題となった。
5月31日に公開される映画はドラマの最終回から10年後が舞台。とある理由で島を離れていたが、教育実習生として母校に帰ってくる高木さんを永野芽郁、母校で体育教師として奮闘する西片くんを高橋文哉が演じ、ドラマと同じく恋愛映画の名手・今泉力哉監督が2人の再会をオリジナルストーリーで紡ぐ。
圧倒的なヒロイン力で魅せる永野芽郁
高木さんを演じる永野は子役からキャリアをスタートさせ、2024年ですでに芸歴15年を数える。多くの人を惹きつけてやまない彼女の魅力は、圧倒的なヒロイン力と演技力の高さ。その魅力が最大限活かされたのが、TVerで無料配信中の「ユニコーンに乗って」(TBS系/2022年)だ。同作は教育系スタートアップ企業「ドリームポニー」を舞台に、夢に向かって仕事に恋に真っすぐ生きる人々の成長を描く大人の青春ドラマだ。永野はドリームポニーを立ち上げた若きCEO・成川佐奈を演じた。
CEOといえば、先頭に立ってみんなを引っ張っていくカリスマ的な存在をイメージするかもしれないが、佐奈はみんなで助け合いながら一緒に成長していくリーダー。未熟なところもあるが、「全ての人が平等に学べる場所を作る」という揺るぎない思いを持っていて、自然と人がついてくる。永野はそういう純粋さの中にある強さを表現できる稀有な女優だ。ビジネスパートナーとして振る舞いながらも長年佐奈に思いを寄せる須崎功(杉野遥亮)と、48歳にしてドリームポニーに転職してきた新入社員の小鳥智志(西島秀俊)との三角関係になりそうでならない恋愛模様も豊かな表情で魅せた永野。大人びたところと天真爛漫さを兼ね備えた高木さんの成長した姿も魅力的に演じてくれることだろう。
作品を支える高橋文哉の確かな演技力
西片くんを演じる高橋文哉は、TVerで無料配信中の「君の花になる」(TBS系/2022年)で7人組のボーイズグループ「8LOOM」のリーダーでセンターの佐神弾を演じた。同作は、ある出来事により挫折した元高校教師の主人公・仲町あす花(本田翼)が、デビューするも売れず会社から契約解除を告げられた8LOOMの寮母となり、彼らとトップアーティストになる夢を共に追いかけていく青春の物語。高橋は期間限定のグループとして実際にデビューした8LOOMのセンターを担い、歌とダンスに初挑戦した。
新たな才能を開花させる一方で、確かな演技力で作品を支えた高橋。演じる弾はあす花の元教え子で、最初はとある理由で彼女に冷たく当たっていたが、少しずつ変化を見せていく。独断的な性格も薄まり、みんなの輪に溶け込んでいくとともにあす花に対して不意に優しさを見せる場面も。「素直じゃないところも可愛い」と視聴者から人気を博した弾。それは高橋の演技に依るところが大きく、気持ちとは裏腹な態度を取ってしまう弾を時にはコミカルに、時にはシリアスにバランスよく演じてみせた。実力派若手俳優の筆頭株である高橋が、教えられる立場から教える立場になっても不器用で奥手なところは変わらなさそうな西片くんをどう演じてくれるのか期待が高まる。