6月5日(水)にDVD-BOXが発売される話題の中国ドラマ「康熙帝~大河を統べる王~」。実際にあった中国の史実をベースにした本格時代劇で、康熙帝が内憂外患に抗った奮闘を描いている。康熙帝を演じるのは数々の名作で世間を賑わせた中国の“視聴率俳優”ルオ・ジン。清王朝時代に黄河の治水という壮大な事業を成した人々のドラマの魅力と見どころを、いま一度振り返る。
ルオ・ジンが持つ演技力の源泉
康熙帝役を演じるのは、「王女未央-BIOU-」「鶴唳華亭<かくれいかてい>~Legend of Love~」などで知られる俳優ルオ・ジン。2003年に出演した「售楼處的故事(原題)」でドラマ初出演を果たして以降、多くの現代劇や時代劇作品に出演しているベテランだ。
「鶴唳華亭<かくれいかてい>~Legend of Love~」で主演を飾ったルオ・ジンは、幼い頃に母を亡くし、父から愛されることなく育った孤独な皇太子役を演じた。陰謀渦巻く宮廷内の皇位継承争いに翻弄されながら、愛を求めて苦しむ皇太子という難役を好演。情感あふれる演技で世間から注目を集めた。
ルオ・ジンは俳優を始めたときから、「自分のベストを尽くすこと」「やれることをしっかりやること」を意識しているのだとか。これだけ聞けば当たり前の話だが、「全ての作品に対して、新人の心境で取り組んでいる」と語るルオ・ジンの“やりこみ”は半端ではない。
たとえば2023年に放送された「偵察英雄(原題)」では、役作りのために本物の軍事訓練に参加。戦術訓練、山での行進、攻撃偵察訓練などを実際に体験したという。実際に訓練を受けている隊員にとってもつらそうなメニューだが、たった1つの作品のためにそこまでするとは熱心にもほどがある。
そうした努力の賜物なのか、演技面では感情表現の多彩さでも評価が高いルオ・ジン。特に“泣き”の演技は圧巻で、ボロボロと泣くのはもちろん、堪えなければいけないところで目に涙をいっぱいに湛えてこぼさない…といった繊細なシーンも見事に演じ切るのだ。
さらにルックス・歌唱力にも優れるといえば、彼が“視聴率俳優”とまで呼ばれる理由は明白。そんなルオ・ジンが今回演じた康熙帝は、善政のためときに孤独を味わいながらも奮闘する名君だった。
黄河の氾濫シーンはこだわりのロケーション撮影
「康熙帝~大河を統べる王~」でルオ・ジンが演じたのは、清王朝時代に実在したとされる康熙帝。中国全土を平定し、産業や文化の発展に寄与した歴代屈指の名君だ。
60年以上の長い在位期間で数多くの偉業を成し遂げたことから、“中国史上NO.1の皇帝”とも呼ばれている康熙帝。諸外国との国境線策定や新しい税制度の導入など、現代の水準から見ても見事な功績が認められる。
そんな康熙帝が関わった史実の1つとして本作で取り上げたのが、当時たびたび発生していた黄河の氾濫問題。同ドラマではこの“黄河の治水”に焦点を当て、功績の裏で起こっていた朝廷内戦争、高官らの汚職、対抗勢力との戦いや、黄河の治水事業に奮闘した人々を描いていく。
緊迫感あふれるシーンとコメディを織り交ぜた脚本やキャストたちの名演はもちろん、同作でこだわったのは黄河の氾濫シーン。チャン・ティン監督が本物そっくりの場面を作り上げて、ロケーション撮影では1シーンに丸5日ほどかけたという。
同作は2022年11月に中国で放送・配信が始まると、瞬く間に視聴率トップを独走。累計再生回数は12億回を突破という大記録を達成した。脇を固めるキャスト陣も「鶴唳華亭〜Legend of Love~」「鶴唳華亭外伝~別雲間~」で共演したホァン・チーチョン、「少年の君」「オペレーション・レッド・シー」などに出演している若手注目株のイン・ファンなど話題性、実力ともに盤石の布陣だ。
中国が誇る清王朝全盛期を支えた名君の歴史を、ルオ・ジンの名演で彩った同作。DVD-BOXは3つに分かれており、それぞれ6月5日(水)、7月3日(水)、8月7日(水)に発売。6月5日(水)には各種配信サイトでの配信も開始されるが、DVD-BOX3には日本版予告編、キャスト挨拶、メイキングといった映像特典もついてくる。
ポニーキャニオン
発売日: 2024/06/05