コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、野火けーたろさんがX(旧Twitter)上に投稿した漫画「ぐだぐだデスゲーム」だ。6月4日時点で8400以上のいいねがつく反響が集まり、話題となっている。今回は作者の野火けーたろさんに制作の背景を伺った。
一風変わったデスゲームが開催される
友人からの裏切りにより借金を背負うことになった主人公は、いかにも怪しい男に仕事を紹介してもらう。足を運んでみると、そこはデスゲームが行われている会場だった。
しかし、その会場というのは区が運営している開放的な公園、主催者は別室ではなくその場に姿を現し、主催者のフルネームもスタッフにより明かされ、さらには最後に生き残った人の賞金は17,200円と少額……。
今作は、次々と思わずツッコミたくなる出来事が満載で、思わず笑ってしまうギャグ漫画だ。
実際に漫画を読んだ人達からは「最高の塊」「センスすごい」「これは新しいw」「笑わない自信がない」と、いった声があがっている。
今回は、作者・野火けーたろさんに『ぐだぐだデスゲーム』の制作について話を伺った。
作者・野火けーたろさんの創作背景とこだわり
――「ぐだぐだデスゲーム」を創作したきっかけや理由があればお教えください。
デスゲームものが創作物のジャンルの1つとなって久しいですが、まだ何か出来るのではないのかと。
自分ならどうデスゲームを料理するだろうか…と考えて描きました。
――「ぐだぐだデスゲーム」を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
最低賃金や区営施設でやっているなどのリアリティです。ふざけた反面、現実で実際デスゲームを開催するとこうなるだろうな…という要素を描きました。
作中でぐだぐだなデスゲームですが、漫画のテンポもぐだぐだなのでそこも見どころです。
――普段、ストーリーやキャラクター設定はどのようなところから着想を得ることが多いでしょうか?
ストーリーだとニュースや映画や音楽、漫画など何でも着想を得ます。
そうやって自分の中で引き出しを増やした後に大喜利をする感覚です。「これがこうなってたら嫌だな、面白いな〜」と。なるべくフックになるような絵面が出来るように組み立てます。
キャラクターは友達や自分を参考にしますが、ほぼ自分です。自分を切り売りしたり、自分の中にある要素を誇張したりですね。自分がここで生まれてたら、こういう親だったらこうなってたかもなという妄想でしょうか。
――漫画を描く際に大切にしていることや意識していることはありますか?
大きな嘘を1つついて、その嘘の周りを本当で固めることはリアリティのために常に意識してます。
ぐだぐだデスゲームだと、デスゲームという大きな嘘があって、それを行うためのお金は?会場は?この会場だとこういうことが起こるな…参加者はこういう反応するだろうな…と。
――野火けーたろさんの今後の展望や目標をお教えください。
不労所得です。笑われますが、本気で…笑
漫画家は不労所得というものが狙える職業だと常々思っています。
不労所得が狙えるような作品はキャラクターやストーリーが生きています。日常のふとした場面で「今あのキャラ何してるんだろう」「こんな時あのキャラならこうするんだろうな」と思ってもらえるものを作りたいです。
働きたくないとか描きたくないわけではなく、ずっと漫画が愛されてたい。お金のことを気にせず作品作りをして、もっと自由に伸び伸びと描けるようになりたいです。
――最後に野火けーたろさんの作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
これからもっと面白い作品を発表出来ると思うので、追ってくれると嬉しいです。見せたい作品やアイデアがたくさんあります。