テレビ放送から20周年を記念して製作されたVシネクスト「特捜戦隊デカレンジャー20th ファイヤーボール・ブースター」が、6月7日から期間限定で劇場公開開始。同日行われた初日舞台あいさつ付き上映会に、テレビシリーズからのメインキャスト・赤座伴番/デカレッド役のさいねい龍二、戸増宝児/デカブルー役の林剛史、江成仙一/デカグリーン役の伊藤陽佑、日渡茉莉花/デカイエロー役の木下あゆ美、胡堂小梅/デカピンク役の菊地美香、姶良鉄幹/デカブレイク役の吉田友一、さらにデカレンジャーたちの“ボス”ことデカマスター/ドギー・クルーガーの声優を務めた稲田徹がサプライズゲストとして登壇した。
20年前に放送された“スーパー戦隊シリーズ第28作”
「特捜戦隊デカレンジャー」は、2004年2月から2005年2月まで、テレビ朝日系で放送された“スーパー戦隊シリーズ”の第28弾作品。宇宙に多発する星間犯罪組織を取り締まるために設立された銀河系宇宙警察・地球署を舞台に、選ばれし刑事たち、S.P.D(スペシャルポリス・デカレンジャー)の6人が、宇宙犯罪者・アリエナイザーたちに立ち向かうストーリーで人気を博した。
テレビシリーズから20年後が描かれている今作。それぞれ演じたキャラクターで20年前と変わったこと、変わらないことについて聞かれると、さいねいは「20年分のバンの成長を見てほしい。あの男はかなりやってますよ!ハードルを上げに上げて見ていただいても『成長したな』って思ってもらえると思います」と自ら率先してハードルを上げてアピールし、変わらない部分については「根っこの正義感ですね。正義感って難しいんです。本当に自分の正義は正しいのかなって、見方によって正義は変わってくる。たぶんアブレラはアブレラで彼の正義を貫いていたと思うので。20年間ブレそうになりながら軌道修正しているバンの姿を見ていただけると思いますので楽しんでください」と、自信を見せた。
また、林は「20年たってもホージーは刑事の誇りをしっかり持ち続けてやっている姿、そして(上映前には)あんまり言えないんですけど、『ホージーいい動きしてんじゃん』っていうのを見ていただけたら」と話し、木下も「変わらずジャスミンは昭和のギャグを言っております(笑)。昭和・平成・令和にもなりますのに…まだまだ昭和を引きずっている感じではあるんですけども(笑)」と自虐を挟みつつ、「でも、ちょっと大人になり、大人の女性としての魅力がアップしているかなと思います。エスパー能力は衰えがきているかもしれません…。『10 YEARS』にあった設定が『あれ?』っていうことがあるかもしれないですね」とニヤリとしながら、“匂わせ”ていた。
私生活ではこの20年の間に結婚して子どももできたという伊藤は「自分が親になって初めて『デカレンジャー』を演じる節目というところで。当時も子どもたちに向けて意識していたところですけど、さらに子どもたちが見て楽しいものになったらいいなと。仙ちゃんがやわらかい部分を担う役割になれたらなというプランで臨めたことが大きな違いです」と、当時との意識の変化を述べた。
次回作は「デカマスターVSおとどちゃん」に!?
さらに、早くも次回作のプランを尋ねられると、真っ先に手を挙げた菊地は「取材などでもちょっとずつ出ていますけど、ぜひ高知県で『デカマスターVSおとどちゃん(※高知・桂浜水族館の公式マスコットキャラクター)』という作品を撮りたいです。これからご覧になって、『なるほど!』っていうキャラクターが出てくるんです」と打ち明けると、デカマスター役の稲田は「あいつと戦うのか…。あいつ強そうだぞ」と戦々恐々。それでも菊地は「負けないですよ!」と背中を押し、最終的に稲田は「頑張るよ」と意気込んでいた。
一方、さいねいは「地球人をジャッジメントしたいですね。異星人ばっかりだったから、でも本当に地球にも悪いやつはいっぱいいるじゃないですか」と手厳しい一言を添えて笑いを誘いつつ、「ゲストがいろんな俳優さんで可能性も広がるかなと。幅が広がるという意味で地球人が犯人というのもいいと思いますね」と説得力のある理由を述べ、他のキャスト陣を「確かに」と納得させていた。
そんな中、高知への愛があふれる吉田は「高知市はロケ効率がめちゃくちゃ良くて、車で30分以内で山とか川とかきれいな海とかにたどり着けて、渋滞がないんですよ。ロケプランを組みやすいので、メディアの方もぜひ高知に来ていただいて。撮れ高もめちゃくちゃあるので、ぜひぜひよろしくお願いします!」と、もはや高知市役所の職員さんかな?というくらい、違う角度でアピールしていた。
◆取材・文・撮影=月島勝利(STABLENT LLC)