「BRANDED SHORTS 2024」授賞式が6月12日に都内で開催され、「Branded Shorts of the Year」など各賞の発表、表彰が行われた。「第13回観光映像大賞観光庁長官賞」は千葉県成田市の作品が受賞。同作品主演の清水美砂が応援に駆けつけた。
米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル & アジア2024」(SSFF & ASIA)では、ブランデッドムービー(企業や広告会社がブランディングを目的に制作したショートフィルム)を表彰する部門「BRANDED SHORTS」を、同映画祭の一部門として2016年より展開している。
清水美砂「今まで頂いたどんな賞よりうれしい」
「第13回観光映像大賞観光庁長官賞」では、岐阜県瑞浪市、神奈川県小田原市、成田市、福島県浜通り地域、秋田県秋田市と、ファイナリストに選出された5作品の中から、コロナ禍で打撃を受け、現在はインバウンドで人材不足となっている成田空港を舞台にした成田市が受賞した。
同作品で主演を務めた清水は「今まで私が頂いたどんな賞より、なんかすごくうれしくて。成田市の皆さん、成田空港の皆さん、獲りましたよ!(笑) ありがとうございました」と喜びのコメント。
続けて「ショートフィルムの委員会の方々、こういう皆さんが作っている映画を広げていただける場を作っていただいて、本当に感謝しております。そして、ここにノミネートされた方々、おめでとうございます。ノミネートされなかった方々も、日本の地域をこれからも守っていきたいんだという思い、愛を感じて、本当に敬意を表したいと思います」と、映画祭関係者に感謝し、応募した他地域の関係者にも声を掛ける。
「私も女優として、大きな作品とか小さな作品とか、そういうことを望んでいません。まず日本というすてきな場所を、そして日本人というすてきな人々を演じる立場として、ますますこの賞を頂いたことでもっと頑張らなきゃって思いましたし、素晴らしい日本をこれからも表現していきたいと思います」と、今後の俳優業への思いを明かしていた。
別所哲也「ショートフィルムはこれからも映像の未来地図を映し出していく」
「BRANDED SHORTS 2024」は、世界中から集まった747点よりノミネートされた作品から、必然性、認識変化力、シェアラブル、メッセージ力、視聴維持力、オリジナリティー、時代性、視聴後の想起力の8つの視点を基に、5人の審査員が審査。最も優れたブランデッドムービーとして「Branded Shorts of the Year」を選出し、ナショナル部門を「ストレートパス」、インターナショナル部門を「I'm dying inside」がそれぞれ受賞した。
授賞式を終え、SSFF & ASIA代表の別所哲也は「『BRANDED SHORTS』は、(受賞作以外も含め)一つ一つご応募いただいた作品がそれぞれ光り輝いた物語を持っています。その物語というのは、そのさまざまなそこに存在する人々のライフスタイル、生きている姿、そしてそれが共感を呼ぶというものだと思っています。僕はこの映画祭を始めまして、人類、人間は物語る存在であると、皆さんその一人一人にも物語があると思います。これからもこの『BRANDED SHORTS』という、新しい分野に見えていますけれども、これは人として、人がつながりたい時にどう物語を紡いでいくかという結晶、形だと思っています」と、「BRANDED SHORTS」への思いを吐露。
「『ベターライフ』より良き人生と、『アナザーライフ』もう一つの自分とは違う人生、それが映し出されているのが映画であり、それを最も早い形で、燃費良く表現しているのがショートフィルムだと思います。ショートフィルムは、これからも映像の未来地図を映し出していくと思いますし、その担い手や耕していく方々は、今日興味を持ってくださっている皆さんだと思っております。まだまだ映画祭は、6月17日(月)の『アワードセレモニー』(明治神宮会館)まで続きますけれども、オンライン会場であったり、リアルの会場にも足を運んでいただきまして、作品をご覧いただければなと思っております」と、今後さらなるショートフィルムの発展へ意気込みを語り、イベントを締めくくった。
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