円谷プロとNetflixが共同製作したCGアニメーション長編映画「Ultraman: Rising」が、Netflixにて世界190ヶ国で独占配信中。この作品は、半世紀に渡り世界で愛され続けているウルトラマンの“親子愛”や“家族愛”をテーマにした、老若男女誰もが楽しめるオリジナルストーリー。CGアニメーションを「スター・ウォーズ」「ジュラシックパーク」などを手がけた“インダストリアル・ライト&マジック(ILM)”が担当しており、戦闘シーンの描写も大迫力だ。今回、日本語吹替え版のサトウ・ケン(ウルトラマン)を担当したのは、俳優の山田裕貴。「サトウ・ケンと自分には共通点が多い」と言う彼に、作品に対する想いや初の吹替えの苦労などをアツく語ってもらった。
親近感が湧く、人間味溢れるウルトラマン
今作のウルトラマンは、非常に人間味溢れるキャラクター。人間の姿のサトウ・ケンの時はもちろん、ウルトラマンとして戦っている最中も愚痴ったり弱音を吐いたり…。感情をストレートに表す点に親近感を覚える視聴者は多いはず。そして、赤ちゃん怪獣の世話をするハメになってしまい、慣れない日常にヘトヘトになる様子など、パパママ世代にも共感できる展開もあり、従来の「ウルトラマン」とは一線を画している。
ウルトラマンが子育て!?
サトウ・ケンは読売ジャイアンツのスター選手。知られざる彼のもう1つの姿はウルトラマン!ある日、強大な怪獣・ジャイガントロンと戦っていたところ、その子供を連れ帰らざるをえない状況に…。エミと名付けられたその赤ちゃん怪獣を、野球選手、ウルトラマン、新米パパ、と1人で何役もこなしながら育てるケン。孤軍奮闘する中で、彼は疎遠になっていた父親との関係や“ウルトラマンである事”の本当の意味と向き合っていく、というストーリーだ。
サトウ・ケンと山田裕貴の共通点
――ケンに対して共感する部分が多かったそうですが、どんな点でしょうか?
山田 サトウ・ケンという人間に対してもですし、父親との関係性についても、自分にスゴく似たものを感じました。ケンは幼い頃、お父さんが仕事で家に居なくて、本当は甘えたかったけれど…みたいなところがありますよね。僕も子供時代、プロ野球選手の父が試合で1年の半分以上家に居なくて、寂しかったり、自分の想いを上手く伝えられないまま育ったので「ものすごくシンクロ率高いなぁ。シンパシーを感じるなぁ」と思いました。
――山田さんは、どんなお子さんだったんですか?
山田 とにかく父が厳しかったので、反抗期も無かったんです。逆らって殴られたとかは無いですけど、怒られたりすることを怖がって、本心を言えなかったんですよね。だから、両親からしたら何を考えているのか、分かりづらい子供だったと思います。でも中学生の時、家出して友達の家に一晩泊めてもらった事がありました。その友達と一緒に地図も見ずに、川沿いをまっすぐチャリンコで走った思い出があります(笑)。
――お父さんとは、あまり話さなかった?
山田 別に仲が悪いとかではないんですけど、僕の性格上、コミュニケーションを取るのがあまり上手くなくて。親父も寡黙なタイプなので、休日にキャッチボールに誘ってくるという事も無かったです。今思えば、親父なりに愛してくれていたんだな、というのはスゴく分かるんですけど。会話が多くなくても、テレビ番組やドラマ、映画、ゲームなど色々な話をしていました。
――ゲームもですか!?
山田 「案外この人、ゲームするんだな」ってくらい、僕のゲームを勝手にやっていたりしたんです。しかも、どんどん先に進めちゃって、「何で先にクリアするの!?」って(苦笑)。
――持ち主より先に(笑)。
山田 そういったエンタメ面では色々と話をしていたので、僕が俳優になろうと思ったのも、親父に見てもらいたかったからなのかもしれません。
――承認欲求のような…?
山田 そうです。ケンも同じですよね。ケンはハッキリと感情をぶつけて、「もっと見て俺の事を気にしてくれよ」と表現するので、僕とは異なりますが、共感する部分です。
――他にもケンと似てる部分はありますか?
山田 野球選手と俳優という違いはあるけれど、人の目に触れるお仕事をやっている身として、表に立つ自分と普段の自分とのギャップや葛藤という部分は、とても共感しました。
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