グリム兄弟の末裔が魔物と対峙…“グリム童話”がベースの犯罪捜査ドラマ「GRIMM/グリム」 あらすじと見どころに迫る
2011年に米NBC局で放送を開始した、グリム童話がベースの犯罪捜査ドラマ「GRIMM/グリム」。主人公であるオレゴン州ポートランド市警察殺人課の刑事・ニック(デヴィッド・ジュントーリ)は、グリム兄弟の末裔。グリム一族に伝わる“人間の姿かたちを借りて人間社会に潜む魔物(ヴェッセン)たちの正体を見抜くことができる”という特殊能力によって、ニックはグリム童話をはじめとする世界各地に伝わる伝説や伝承物語がモチーフとなった様々な事件を解決していく。本記事では、ダーク・サスペンス「GRIMM/グリム」の見どころを深掘りしていく。
ダーク・ファンタジーやホラーの要素を盛り込んだダーク・サスペンス
ある日、ポートランド市警の刑事ニック・ブルクハルトは、街中で美しい女性が一瞬で魔物のような恐ろしい顔に変貌するのを目撃する。そして、久しぶりに訪ねてきたおばのマリーから、自身がグリム兄弟の末裔であること、グリム童話は全て実話で代々「グリム一族」が闘ってきた魔物(ヴェッセン)たちの記録であることを告げられる。衝撃の事実にニックは戸惑いつつも、グリムの宿命を受け入れ、ヴェッセンを狩るモンスター・ハンターとして事件を解決していく。
本作は、基本的に1話完結の犯罪捜査ドラマでありながら、毎回グリム童話や世界各地に伝わる様々な伝説、伝承物語などが織り込まれ、それらの登場人物が現代に姿を現すというファンタジー要素が最大の見どころとなっている。童話や伝承にはつきものである“暗く残酷な陰の要素”にフォーカスすることで、誰もが知るストーリーの暗部が浮き彫りとなり、見る者の興味をかき立てていく。今回はどのような伝承を元に描かれているのかを考えながら視聴するのも、本作の楽しみ方の1つだ。
2011年に放送が開始されると、同年にスタートした米ネットワーク局の新番組の中で最高視聴率を獲得。特に若者層からの支持が厚く、根強い人気を誇る犯罪捜査ドラマに、ダーク・ファンタジーやホラーの要素を盛り込むことで、ファンサイトがいくつも誕生するなどの人気ぶりを見せた。
そんな本作には、毎回グロテスで恐ろしいものからユーモラスでユニークなものまで、様々なモンスターが登場する。それらの造形を担当したのは、「チャーリーズ・エンジェル フルスロットル」や「オーシャンズ13」を手掛けたジョジョ・マイヤーズ・プラウド、「パイレーツ・オブ・カリビアン」や「スター・トレック」などを手掛けたバーニー・バーマンなどの一流のメイクアップアーティストたちだ。彼らの手によって一瞬で人間からトランスフォームする魔物たちの豊かな表情にも注目だ。
ニックとともに魔物たちに立ち向かう登場人物たちにも注目
本作では、魅力的なキャラクターたちも人気を支えている。グリム兄弟の末裔として、刑事のかたわらモンスター・ハンターとしても活躍する主人公のニックを演じるのは、本作が初主演となるデヴィッド・ジュントーリだ。正統派の美男子であるデヴィッドが、恋人ジュリエット(ビッツィー・トゥロック)に秘密を打ち明けられず、悩みながらも懸命に使命を全うしようと努める姿は多くの視聴者を惹きつけた。
また、ニックとともに魔物たちに立ち向かう狼型ヴェッセンのモンローも人気キャラの一人。モンロー演じる個性派俳優のサイラス・ウィアー・ミッチェルが、ダークな世界観の中でどこかひょうひょうとした雰囲気を漂わせ、ときに笑いを誘うことも。祖先がグリム一族にひどい目にあったという過去を持ちながらも、魔物と闘うニックをサポートする心強い存在だ。
さらに、ニックのパートナーで良き理解者でもあるポートランド市警察殺人課の刑事ハンク・グリフィン(ラッセル・ホーンズビー)や、ニックとハンクの上司で実は“人間とヴェッセンのハーフ”としての特殊能力を持つレナード警部(サッシャ・ロイズ)、キツネ型ヴェッセン“フクスバウ”でモンローと共にニックの捜査をサポートするロザリー・カルヴァート(ブリー・ターナー)、魔女型ヴェッセン“ヘクセンビースト”でレナードに仕えるヴェッセンのアダリンド・シェイド(クレア・コフィー)など、様々な背景を持つキャラクターたちが数々の事件に関わっていく。
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン