愛は地球を救うのか? 再スタートの決意にじむ、テーマ変更と水卜アナ6分超のメッセージ<24時間テレビ47>
心に迫る水卜アナの言葉、信頼回復と支援継続について目を潤ませ語る
「ZIP!」の放送中、「24時間テレビ47」で総合司会を務める日本テレビ・水卜麻美アナウンサーから、「24時間テレビ」についての決意が語られた。その模様を全文掲載する。
水卜アナ:ここで、「24時間テレビ」についてお話をさせてください。
今年も、8月31日、9月1日に「24時間テレビ」を放送することを決めました。そもそも、この「24時間テレビ」は1978年に始まって本当にたくさんの方にご協力をいただいてきました。これまでにお寄せいただいた寄付金が合わせて約433億円です。災害復興支援や、福祉車両贈呈など多岐にわたるチャリティー活動をして参りました。
しかし去年の11月、「24時間テレビチャリティー委員会」の1社で、この寄付金の着服という事態が発覚しました。皆さまからの信頼を裏切ってしまう行為です。改めて心よりお詫びを申し上げます。
皆さまからのこの大切な寄付金を、これから責任を持って届けるため外部の弁護士を交えた対策チームと共に再発防止策を作りまして、今後皆さまに信頼していただけるよう努めて参りたいと思っております。
そして、こういった中で迎える今年の「24時間テレビ」です。私たちは、これまで、これからの「24時間テレビ」の在り方に向けて議論を重ねて参りました。そういった中で、今年のテーマを決めました。
これまで「24時間テレビ」を見てくださった方、寄付をしてくださった方、「24時間テレビ」で自分の思いを伝えたいとその場を選んでくださった方、笑顔で参加をしてくださった方…そして、チャリティーの支援を受け取ってくださった方、皆さまのことが今思い浮かんでいます。
私も10年、総合司会を務めてきまして、そういった方々がこの「24時間テレビ」を作ってくださっていたんだなと、ずっと思ってきました。しかし、こういった皆さまの信頼を裏切るようなことがありました。本当に申し訳なく思っていますし、心苦しく思っています。
でも、だからこそ、この皆さまが作ってくれたこの「24時間テレビ」を私たちは続けたいです。「24時間テレビ」で信頼を取り戻せるよう、必死に考えて伝えて参りたいと考えています。
もちろん、皆さまにも「なんで続けるんだ」と、厳しいご意見をお持ちの方、少なくないということも思っています。そして、時代の流れとともに「24時間テレビ」の役割ですとか、求められているものも変わってきているんではないかという風にも考えています。
それでも、「24時間テレビ」で少しでも役に立てることがあれば、私たちはどうか「24時間テレビ」を続けて皆さまに何かをお伝えできればという風に思っています。
そこで考えたこのテーマです、「愛は地球を救うのか?」です。
この問いをですね、今年のテーマに決めた日から、私たちがこれまでも思いをデザインに込めて大切にしている“チャリTシャツ”。今年のチャリTシャツのデザインをどうするのかと私たちはずっと悩み続けてきました。
今年のテーマをデザイン化することは非常に難しいことでした。悩んだ末にスタジオジブリにご相談をさせていただくことにしました。スタジオジブリは、時代が抱える問題を繊細に感じながら作品を作り続けてこられた、日本テレビの大切なパートナーです。
スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーにご相談に伺いますと、「難しいテーマだけど、宮崎吾朗くんなら相談に乗ってくれるかもしれない」とおっしゃいました。私たちは宮崎吾郎監督に、番組が置かれている厳しい状況、そして抱えている悩みをお伝えしました。すると、その日の夜、私たちの元に1枚の絵が届きました。そこには、「愛は地球を救うのか?」「わからない」「君はどう思う?」という言葉。
24時間テレビ「愛は地球を救うのか?」
このテーマを私たちは自問自答し、「24時間テレビ」を再スタートします。「24時間テレビ」は8月31日(土)、9月1日(日)に放送させていただきます。見ていただけたらうれしいです。