コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、「クラスの地味女子に翻弄されるはなし」を紹介する。作者のハチヌキ(八貫徹世)さんが、6月2日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、3.2万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、ハチヌキ(八貫徹世)さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
クラスで気になる女子の新たな一面
クラスでも目立たない女子・夏ノ。物語は彼女のことを見ながら、「クラスに気になる人がいる」と芝が語るところからスタートする。夏ノは普段から口数が少なく何を考えているかもわからない、いわゆる“地味女子”。
しかしそんな印象を覆すときもある。たとえば、芝が突如教室に迷い込んだハチに困っていたときのこと。夏ノは「かりるね」と言って芝からノート勢いよくを取り上げると、上履きのまま机の上に乗る。そして半分にカットされたペットボトルとノートを使って、見事な手つきでハチを捕獲。最後には窓から外に逃がしてあげる。
芝は夏ノにお礼を言いながら、「虫大丈夫なんだ」と話しかけた。「多分クマバチだったから滅多に刺されないよ」という夏ノに、芝は「かっこいいね」「ほら、虫苦手な人おおいから、詳しいなって…」と感心するのだが、夏ノは思わぬ一面を見せてきて…。
この物語を最後まで読んだ人たちからは、「最高…」「地味子好き…」「夏ノさん、大胆すぎ」「こんなん惚れてまうわ」「こりゃ揺さぶられます」「理想のかたまりみたいなの発見した…」など、多くのコメントが寄せられている。
“何を考えているかわからない”からこそ引き込まれる
――『クラスの地味女子に翻弄されるはなし』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
去年普段Xに上げている1枚絵をまとめた60pくらいの同人誌を作ったのですが、「モノクロ1枚絵だけじゃ本のボリューム的に足りないかな」と思いオマケ用に描いた漫画でした。なにも考えず、彼女(夏ノさん)がただ動き回ってる絵を入れたいなと。
――本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
こだわりは読者を「彼女(夏ノさん)から目が離せない」ようにしたい。彼女に関しては特にですが作品を読んでいただいた時に受け取り手によって感じ方が違えば違うほど良いかなと。「かわいい」「こわい」「不快」「イライラする」「色っぽい」「人間味が無い」「意味がわからない」などなど…。
彼女は基本無表情ですし、突然舌を出して笑い出すし、何を考えているかわからないキャラクターです。ただ何を考えているかわかりづらいからこそ、考察しがいのあるキャラクターだと思っているので彼女の一挙手一投足に読み手同士で「今のシーンなに考えてたんだろう…」と探ってくださると嬉しいです。彼女にのめり込んでいってくれたら。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
彼女(夏ノさん)が蜂を逃してあげたあとの2人の間のコマです。芝くんが彼女に圧倒されて、でも「女の子に自分の情けないところを見られた」という我に戻る感じがリアルかなと…。ああいうリアルな空気感が好きです。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?
月並ですが本。ぼーっとしている時。
――「怖がった方が良かった?」という地味女子の表情がとても印象的でした。作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか?
ありがとうございます。自分でも気に入っているシーンだったので嬉しいです。作画にこだわりはありません。意識していることは…ぼけーっとしながら描くこと。他で頭使ってるので…笑
――今後の展望や目標をお教えください。
クリーチャーデザインに関わってみたいです…!目標は心身健やかに長く描き続けることです。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
数ある作品の中見つけてくださりありがとうございます。これからもより良い作品をお届けできたらなと。沢山描きます!