強烈な見た目のOL役も話題に
見た目から奇抜な役だと、映画「地獄の花園」(2021年)の赤城涼子役が挙げられる。こちらは一部上場企業に勤める“お局OL”役。2021年に東京・国立代々木競技場第一体育館にて行われた「第32回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2021 SPRING/SUMMER」では主演の永野芽郁らと特攻服の衣装でランウエーを歩いた。
米倉涼子主演の人気シリーズ「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」(テレビ朝日系)の第2シリーズ(2013年)から登場した海老名敬役、「ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜」(2019年ほか、フジテレビ系)の小野寺俊夫役など、医療ものの役もハマり役が多い。
出演作が多いので、挙げればキリがないほど。そんな遠藤の魅力をたっぷり味わうことができるのが「バイプレイヤーズ」シリーズ。第1シリーズ「バイプレイヤーズ 〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら〜」は遠藤、大杉漣、田口トモロヲ、寺島進、松重豊、光石研のバイプレイヤー6人が主役で、やりとりも面白く、それぞれの良さをしっかりと感じることができる。
遠藤は“声”の良さを生かしてナレーションの仕事も多く、企業CM、「NHKスペシャル」(NHK総合)などのテレビ番組でナレーションを務めている。“声”の仕事という意味で意外性があるのは、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」(2014年)などに登場するキャラクター“グルート/ベビー・グルート”役(日本語吹替版の声を担当)だろう。
「ボクはグルート」だけで見事に感情を表現
グルートはシリーズ1作目「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」に登場し、もともとは2メートルを超える大きな体だった。仲間を救うために粉々になってしまったが、グルートの物語はそこでは終わらない。2017年に公開された続編の「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」では、前作で粉々になったグルートの木片からよみがえった“ベビー・グルート”が登場。身長25センチで、仲間の肩に乗ってしまうぐらいのサイズ感、つぶらな瞳、何を聞かれても「ボクはグルート」の一言で返すだけだが、“相棒”のロケットには何が言いたいか理解できる。遠藤はその言葉を場面に応じて喜怒哀楽を表現した。見ていない人はぜひ遠藤版“グルート”の声を体感してもらいたい。
2024年8月2日(金)公開の映画「赤羽骨子のボディガード」でも、見た目からして怖そうな役を演じている遠藤。演技での強面ぶりとは裏腹に、バラエティー番組や舞台あいさつなどの役から離れた場所ではおちゃめな姿も見せており、愛妻家としても知られる。そのギャップが「かわいい」「見ていて癒やされる」と若年層のファンから支持されていて、63歳の誕生日を迎えて今後どんな演技を見せてくれるのか楽しみだ。
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」など、MCUの過去作品はディズニープラスで配信中。
◆文=田中隆信
https://www.disneyplus.com/ja-jp/movies/guardians-of-the-galaxy
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