宮藤官九郎だから書ける脚本
――本作は宮藤官九郎のオリジナル脚本。ホストやキャバ嬢、トー横キッズ、外国人難民らの現状をユーモアも混ぜて描いていく。
小池:今の時代を描いた脚本だと思いました。運ばれてくる患者さんのバックグラウンドやエピソードが、ニュースなどで耳にしたことがある内容ばかりで…。それを宮藤さんが丁寧に描いているので、笑えてホロっとしちゃう人間味のあるドラマになっています。
仲野:ユーモアたっぷりだけど命の重さについて考えさせられる、リアリティーのある社会派ドラマですよね。それでいて笑えるのが本当にすごい。宮藤さんだから書ける脚本だと感じました。
小池:あとセリフが面白い。群像劇なのでみんながテンポ良く話していますが、好き勝手話し過ぎていて会話になっていない(笑)。そんな感じもリアルで面白い。宮藤さんならではの言葉のチョイスを堪能していただきたいですね。よく聞いていると、みんな面白いことばかり言っていますよ。
仲野:そしてなによりも先の展開が全く読めないです。思いも寄らない方向に物語は進むし、人間関係もどんどん変わっていくはず。その変化も楽しんでください!
◆取材・文=玉置晴子
※「月刊ザテレビジョン」2024年8月号
バップ
発売日: 2024/03/27