そしてもう一つ、「トイ・ストーリー」シリーズの“ウッディ”もそう。同作は、おもちゃたちの世界を舞台に、人とおもちゃの絆を描いたディズニー/ピクサー作品で、1995年に第1作「トイ・ストーリー」が公開に。ウッディやバズ・ライトイヤーなど、登場するキャラクターが魅力的で世界的なヒットを記録。1999年に「トイ・ストーリー2」、2010年に「トイ・ストーリー3」、もう続きはないかと思っていた頃、2019年に「トイ・ストーリー4」が公開された。アニメーション作品なので姿は登場しないが、声とセリフ回しにハンクスらしさを感じる。
俳優だけでなく、監督やプロデューサー(製作総指揮)なども行うハンクス。1996年の監督作「すべてをあなたに」は、シャーリーズ・セロンの出世作となり、ハンクスも監督として高い評価を得た。2011年には「幸せの教室」の監督を務めたほか、第二次世界大戦を描いた「バンド・オブ・ブラザース」(2001年)ではスティーヴン・スピルバーグと共に製作総指揮を務めた。2024年3月公開の「ブラッディ・ハンドレッド」は、マスターズ・オブ・ザ・エアーのモデルになった実在の空軍兵たちが、第100爆撃群での人生観が変わった悲惨な出来事について語る作品だが、ナレーションを担当したほか、こちらでもスピルバーグらと共に製作総指揮を担当している。
硬軟自在に演じ分ける俳優として、そして監督、製作などいろんな形で映画に携わり、長年映画界に貢献してきたトム・ハンクス。68歳の誕生日を迎えた後も、どんな作品を見せてくれるのか楽しみだ。
「トイ・ストーリー」シリーズは、ディズニープラスで配信中。
◆文=田中隆信
Happinet
パラマウント