「木下恵介アワー」を毎日放送中、「あしたからの恋」と「たんとんとん」の放送もスタート 両作品の見どころに迫る
母と子の情愛をきめ細かく描いたホームドラマ「たんとんとん」
7月13日(土)朝10時30分より毎週土・日曜に放送するのは、1971年に「木下恵介アワー」で放送されていたドラマ「たんとんとん」(全26話)。タイトルは、童謡「肩たたき」の歌詞から取ったものだと言われており、母と子の絆をやわらかく描いた作品となっている。
舞台は、下町のとある大工のごく普通の家庭。ある日、突然一家の大黒柱である父親が急死してしまう。これまで甘えてばかりいた息子の健一(森田健作)が、父の死をきっかけに激変し、残された妻・もと子(ミヤコ蝶々)を支えるようになる。葬儀を済ませると、健一は高校を中退し家業を継いで、一人前の大工を目指すと宣言するのだが――。
母親のもと子役を演じたのは、漫才師としての経歴を持つミヤコ蝶々さん。夫の死で途方に暮れるも、健一や周囲の人たちに支えられながら強く生きる姿を明るく演じた。
また、息子の健一役を演じたのは、数々のドラマに出演し、歌手としても活動、その後千葉県知事も務めた森田健作さんだ。大学進学を諦め、父親の跡を継ぐ決意をする姿は、母親への想いがひしひしと伝わってくる。さらに、健一とともに働く大工の江波竜作役で近藤正臣さんが出演するなど、実力派俳優が脇を固めている
本作では、母親と息子のまるで友達のようなテンポの良いやり取りをリズムよく描いており、どこかほっこりとさせてくれるシーンが多数盛り込まれている。
木下監督による「あしたからの恋」と「たんとんとん」を通して、“本当の人間”の姿を垣間見ることができるかもしれない。
松竹
発売日: 2012/09/25