リドリー・スコットらが製作総指揮を担当、リーガルドラマ「グッド・ファイト」のあらすじと見どころに迫る
人気リーガルドラマ「グッド・ワイフ」の最終話から1年後を舞台としたスピンオフ作品「グッド・ファイト」。「グッド・ワイフ」の主人公・アリシアの浮気を法廷で暴露した同僚の弁護士ダイアン・ロックハートを中心にストーリーが展開していく。スピンオフ作品というものの、本家の知識が全くなくても楽しめるのが本作の魅力の1つだ。動画配信サービス「Hulu」では、シーズン1~5の配信に加え、7月1日よりファイナルシーズンとなるシーズン6の見放題配信もスタート。そこで本記事では、同ドラマのあらすじや見どころを深掘りしていく。
アメリカの現実を痛烈に描き出し、高い評価を得たリーガルドラマ
2017年から2022年の6年間にわたって放送された本作。ショーランナーは、本家「グッド・ワイフ」で全米脚本家組合賞を受賞したロバート・キングとミシェル・キングのクリエイター夫婦が引き続き務めている。また、「ハウス・オブ・グッチ」をはじめとした名だたる作品で監督を務めるリドリー・スコットら、本家シリーズを知り尽くしたベテランチームが製作総指揮に名を連ねている。
そんな本作は、弁護士のダイアン・ロックハート(クリスティーン・バランスキー)、アソシエイトのルッカ・クイン(クーシュ・ジャンボ)とマイア・リンデル(ローズ・レスリー)の3人を中心に物語が描かれ、彼女たちの活躍を通して現実に起きている社会問題や政治的な話題にも踏み込む姿勢が、多くのファンから支持を集めた。
そうした本作のストーリー展開に、各情報誌からは「激しく、テンポが良い。スピンオフとしてのルーツを脱却して、独自の持続的なストーリーラインを見つけた」(ニューヨーク・タイムズ紙)、「他の番組が人種や政治に関する議論について様子見している間に、『グッド・ファイト』はダイレクトに、説得力を持って飛び込んでくる」(エスクァイア)、「今を生きる私たちのドラマ、私たちに残された市民としての力を最大限に生かそうとする人々についてのドラマだ」(ローリングストーン)などといった称賛の声があがっている。
エミー賞で最優秀助演女優賞を受賞したクリスティーン・バランスキーらが出演
「グッド・ファイト」の中心人物の一人、ダイアン・ロックハートは、本家シリーズの主人公・アリシアの同僚であった女性弁護士。シーズン1の第1話では弁護士を引退して南仏に隠居しようと計画していたが、資産運用を任せていた投資ファンドがネズミ講だったと判明し、全ての財産を失ってしまう。
そんなダイアンを演じるクリスティーン・バランスキーは、1980年に「Hide & Seek(原題)」でブロードウェイ・デビューを果たし、コメディ劇「噂」でトニー賞を受賞した実力派で、「LAW & ORDER ロー&オーダー」「ゴースト ~天国からのささやき」などTVシリーズにも数多く出演している。エミー賞には15回もノミネートされ、シットコム「Cybill」のマリヤン役でコメディシリーズ部門の最優秀助演女優賞を受賞している。
またダイアンと犬猿の仲である有能なアソシエイト、ルッカ・クインを演じるのは、テレビシリーズ「秘密情報部 トーチウッド」や「ヴェラ~信念の女警部~」、映画「リメインダー 失われし記憶の破片」などに出演するクーシュ・ジャンボだ。アフリカ系アメリカ人で構成された法律事務所のレディック・ボーズマン・コルスタッドに務める有能なアソシエイトとして、本家のラストシーズンから引き続き登場する。
そして司法試験に合格し、ダイアンの法律事務所に入社した新人アソシエイトのマイア・リンデルを演じるローズ・レスリーは、2009年にテレビ映画「New Town」でデビューすると、同作での演技が評価されてスコットランドBAFTA賞の最優秀新人賞に輝いた。さらに、アメリカでは社会現象にもなった大ヒットテレビシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」で野人の女戦士イングリットを演じて一躍スターの仲間入りを果たしている。
ほかにも、破産して行き場を失ったダイアンに救いの手を差し伸べる弁護士エイドリアン・ボーズマン役をデルロイ・リンドーが、レディック・ボーズマン・コルスタッド法律事務所の設立パートナーのバーバラ・コルスタッド役をエリカ・タゼルが、レディック・ボーズマンに転職したダイアンに自分を売り込みアシスタントとなるマリッサ・ゴールド役をサラ・スティールが演じている。
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