コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、『ライカ犬が幸せになる話』をピックアップ。作者の阿東里枝さんが、2024年6月29日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ、7000件を超える「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事では阿東さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
固い絆で結ばれた飼い主と忠犬の物語
犬のライカは、宇宙開発室のニコライに飼われている。ライカは、いつもホネをくれるニコライのことが大好きだった。そんなライカは、史上初の宇宙周回する犬として危険な任務を遂行するという使命を持っている。「危険な任務だが俺とお前ならきっとやり遂げられる」「がんばろうな」とニコライはライカを抱きしめた。ライカは、自分を拾ってくれたニコライのために頑張ると意気込んでいた。
ニコライが仲間たちと「帰還モジュールの設計はどうだ?」と話していると、足音を立てながら現れたのは最高司令官のニキータ・ブルシチョフ。「スプートニクス2号の進捗は?」という司令の問いかけにニコライは「半年後には打ち上げられます!」と自信を持って答えたのだが、返ってきたのは「遅い!」という怒号だった。アメリカに遅れをとるワケにはいかない、もっと早めろと無茶な指示を出す司令に、ニコライは困った表情を浮かべる。
あげくに司令が言い出したのは、「帰還モジュールを破棄しろ」という非道な命令。「フン。たかが犬一匹の命」「宇宙への片道切符。上等じゃないか」と酷薄な笑みを浮かべた指令は、「これは決定事項だ」とその場を去っていった。
ライカを救うために施設から逃がそうとしたニコライの企みも失敗し、ついにライカは宇宙へ。しかし設計を急がされたせいで宇宙船は爆発。ライカは宇宙をただようことになるのだが…。
この物語を読んだ人たちからは、「うわぁぁぁん!ライカぁぁ!」「泣いた…」「ほんとにこんな最後だったらよかったのに…」「涙とまらない」「こうであって欲しすぎる」など反響の声が多数寄せられている。
友人にもらった「犬を幸せにしてほしい」というお題が創作のきっかけに…
――『ライカ犬が幸せになる話』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
漫画の練習のために友人にお題を出してもらった時に、「犬を幸せにしてほしい」というお題を貰いました。それがきっかけで、昔宇宙実験によって死んでしまったライカ犬の存在を知ったんです。ライカ犬の経緯を知るうちに、お題でもある「幸せ」にしてあげたいという気持ちが高まりました。
――警備隊に見つかって、ライカとニコライが引き裂かれてしまう場面が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
仰っていただいたシーンはラストの伏線につながるシーンなので注目して頂きたいですね。他にこだわったシーンは、悪い司令官をぶっ飛ばすシーンと、ホネッコ星人です。笑
ギャグのような存在ですが、ライカ犬を幸せにするキーパーソンなので、こだわりましたし注目していただきたいですね。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
やはりライカ犬が幸せにたどり着くラストシーンです。描きながら「よかったね」と思えたからです。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか。
今回は練習のため友人からお題を貰いましたが、普段は単語帳などを調べて目に入った単語やフレーズから着想し発想を広げてます。
――作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか。
今回はおだやかなお話でしたが、普段はバトル漫画が好きなのでアクションシーンにこだわってます。あと、いつも意識しているのはキャラの表情です。
――今後の展望や目標をお教えください。
辿り着けるかはわかりませんが、週刊少年ジャンプの看板作家になって、読者に笑いとワクワクをお届けしたいと強く思っています。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
今後もレベルアップに努め、より面白い漫画を生み出していけるよう誠心誠意頑張って参りますので、ぜひともご声援のほどよろしくお願いいたします!