伊藤沙莉がヒロインを務める連続テレビ小説「虎に翼」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)の第73回が7月10日に放送された。第72回の寅子(伊藤)との口論から一転、言葉ではなく表情で花江の感情を表現する森田望智の細やかな演技に注目が集まった。(以下、ストーリーのネタバレがあります)
口論の夜、眠れない花江は…
「虎に翼」は、日本初の女性弁護士の一人・三淵嘉子さんをモデルにしたオリジナルストーリー。第15週「女房は山の神百石の位?」では、寅子が家族との間にできてしまった溝に悩む展開が描かれている。
異動先の新潟に娘・優未(竹澤咲子)を連れていく、と言う寅子に、「トラちゃんは何もわかってない」と強い言葉をぶつけ、泣き崩れた花江。続く第73回では、花江が口論のあと、子どもたちの寝顔を見ながら眠れない夜を過ごす姿が描かれた。うつむきがちで、表情が晴れない花江。高ぶった感情を落ち着かせるように、一点を見つめるばかりだ。
雄弁に語る、花江の一瞬の表情
翌朝には気持ちを切り替え、寅子に「トラちゃん、おはよう。ずいぶん早いのね」と声を掛けるいつもの花江がいた。だが、寅子がそそくさ出かけていく後ろ姿を見送ると、花江はギューッと目をつぶり、苦い顔。
新潟への異動を聞いて真っ先に家族全員での引っ越しを考え、口論の翌朝も何でもないふうを装って自分から寅子に「おはよう」と声を掛ける、そんな家族を大切にする花江のやるせない思いが一瞬の表情に垣間見える。