2022年に韓国で公開されたソン・ジュンギ主演のドラマ「財閥家の末息子 ~Reborn Rich~」が、オンライン動画配信サービス「Hulu」にて全話配信中。同作は最高視聴率20%超えをマークし、JTBCドラマ初回放送の最高視聴率を記録した人気ドラマだ。第3話ではソウル大学法学部に入学したチン・ドジュン(ソン・ジュンギ)が、ついにスニャングループへの復讐を開始。スニャングループに貢献していると思わせつつアメリカで出会った投資家に取引を持ちかけるなど、真意の読めない新たな動きを見せ始めた。本記事では、考察を踏まえながら第3話を振り返る。(以下、ネタバレを含みます)
大学生に成長したドジュンの復讐劇スタート
緊迫したチン・ヤンチョル(イ・ソンミン)とのやり取りから時は過ぎ、ドジュンはソウル大学の入学を控えていた。9年前にクイズの賞金としてドジュンが手に入れた盆唐の土地は、240億ウォンという当時からは考えられないほどの価値に。そしてドジュンは土地売買で得た大金をすぐさま、すべてドルに換金する。
ヤンチョルから「見る目があるのか、運がいいのか」と一目置かれる存在になったドジュン。だがその一方、スニャン一族は彼を危険視していた。なぜならこれまでのヤンチョルであれば、跡取り候補筆頭であるヨンギ(ユン・ジェムン)の長男・ソンジュン(キム・ナムヒ)にも柔軟な裁量を持たせることはなかったからだ。実際に成果を上げ、ヤンチョルから寛容な姿勢を向けられるドジュン。一族のなかには、すでにドジュンが“スニャンの後継者候補”に挙がっているのではないかと考える者も少なくない。
ある日、ドジュンは父ユンギ(キム・ヨンジェ)に頼んで連れてきてもらったアメリカのフィルムマーケットを訪れる。そこで偶然にも男性と衝突してしまい、彼が持っていたドーナツを落としてしまう。
ドーナツを弁償すると伝えたドジュンに対し、彼は「このドーナツには1000万ドルの価値がある」と騒ぎ立てた。困惑するドジュンに彼はこう言う。「僕は作品を決める前にドーナツを食べなかったことはない」ドジュンにぶつかったせいで落としたドーナツを売っている店はここから30分かかるが、フィルムの買い付けはあと10分で始まる。1000万ドルが飛び交うフィルムマーケットへ立ち向かう前に、大事なルーチンがこなせなかったというのだ。
気安く「弁償」と口にしたドジュンへ、男性は「自信のない取引はしないことだな」と告げて去ってしまう。落としたドーナツの砂を払ってまで口にする姿を見るに、なるほど本人にとってはそれほど大事な縁起担ぎだったのだろう。
気を取り直して会場を見渡したドジュンの目に、1枚のポスターが入った。それは全世界でヒットを記録した…いや、これから記録を打ち立てていく傑作映画「タイタニック」のポスターだ。
ドジュンは喜び勇んで、ユンギにタイタニックの制作へ投資するよう伝える。煮え切らないユンギを説得していると、目の前で同じく「タイタニック」について熱く語る男性の姿が。それはさっき衝突した男性オ・セヒョン(パク・ヒョックォン)だった。
外資系企業のハンド製鉄の買収…その裏にはドジュンがいた
オ・セヒョンに興味を持ったドジュンが調べたところ、彼は外資系投資会社パワーシェアーズの東アジア支店代表を務める投資家だと判明する。ドジュンはIBMが開発したスーパーコンピュータとチェスの世界チャンピオン・カスパロフの競技を見ていたオ・セヒョンに接近。試合終了前に勝者を言い当て、オ・セヒョンの興味を引いた。
そしてアメリカから帰国したドジュンは、ヤンチョルのもとを訪れた際にハンド製鉄の買収資料を偶然目にする。ヤンチョルは裏で近々破産するハンド製鉄の買収を持ちかけられており、長男のヨンギにハンド製鉄の買収を成功させろと命じていた。
だがハンド製鉄は4兆ウォンを超える負債を抱えていながら、買収には最低4000億ウォンが必要という巨額の資金が必要。しかも今後利益を生む見込みもないため、「3000億ウォン以上はびた一文出さない」というヤンチョルからの指令が飛び出す。
後日、ハンド製鉄が不渡りを出す…事実上の破産だ。ヨンギは予定通り3000億ウォンでハンド製鉄の買収に乗り出したのだが、とある外資系企業がハンド製鉄の債権者が提示した5000億ウォンでハンド製鉄の買収を申し出たという。「後継者に相応しいか」を見定められる立場にあるヨンギの計画は踏みにじられ、「一体どうして」と声を荒げるほかなかった。
5000億ウォンという巨額の買収とあって、多くのメディアから注目が集まる。カメラに囲まれて買収の意図を尋ねられている外資系企業の責任者は、なんとオ・セヒョンだった。パワーシェアーズはハンド製鉄の「未来価値」に投資したのだと、カメラの前で語るオ・セヒョン。
その彼が取材陣から離れ、とあるビルへ昇っていく。高層階で窓の外を見下ろしながらオ・セヒョンを待っていたのは、ドジュンだった。「君のせいで僕は投資の原則を初めて破ってる」と話しながら、無理な買収を進めさせた意図を問い詰めるオ・セヒョン。するとドジュンは、彼と目を合わせずにハンド製鉄買収の真実を告げる…。
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