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新正俊、湊かなえ原作の主演舞台は「絶対に出たいと思った」 俳優が天職と語る期待の24歳

2024/07/26 18:00

新正俊
新正俊撮影=つぼいひろこ

2024年8月10日(土)から25日(日)まで、東京都・恵比寿・エコー劇場にて湊かなえの同名小説を原作とした舞台『ブロードキャスト』が上演される。主演は、MANKAI STAGE『A3!』シリーズや舞台「魔法使いの約束」などで人気を集める期待の新鋭・新正俊。新にインタビューを行い、本作に対する意気込みや、役者としての思いを語ってもらった。

8月の主演舞台は「絶対に出たい」と思った作品


──8月に控える主演舞台「ブロードキャスト」。出演が決まったときはどう感じましたか?

「湊かなえさん原作!?」と驚きました。湊かなえさん原作のドラマや映画は多いですけど、舞台はあんまりない印象でしたので、絶対に出たいと思いました。正直、スケジュール的には結構厳しそうだったんですが、「どうにかして出させてほしい」とマネージャーさんに伝えました。

──それは湊かなえさん原作の作品だったから? それとも主演だったから?

どっちもですね。ちょうどお話をいただいたとき、湊かなえさん原作のドラマ「リバース」(2017年、TBS)を見ていたんです。さらに、ちょうど(今作が上演される)恵比寿・エコー劇場にお芝居を観に行っていて「いい劇場だな。いつかやりたいな」と思っていたので、運命を感じました。

──それはもう呼ばれていますね。

そうですね。普段は、こういう取材で「最初に出演が決まったときどう思いましたか?」と聞かれると「自分にできるか不安でした」と答えることが多いんですけど、今回はただ「やりたい!」という気持ちだけでした。

──ちなみに原作は読まれましたか?

はい。読みました。青春モノですけど、“何かに向かって熱血に!”というだけではなくて、人間模様も描かれている、面白い作品だなと感じました。

──現時点ではどのような舞台にしたいと思っていますか?

原作が伝えたいことはそのまま伝えないといけないなと思っていますけど、舞台ならではの良さも伝えられるようにしたいです。人が動いているところを直接見てどう感じてもらえるか、ということを大切に、キャストの皆さん、演出の元吉(庸泰)さんと一緒に考えていきたいです。あとは、ちゃんと“青春”ということが見てわかるような作品になればいいなと思います。みんなで1つのものに向かって走る、ということがちゃんと表現できたらいいなって。

──「みんなで1つのものに向かって走る」というのは、まさに舞台作品にも言えますよね。

そうなんですよ。主人公も陸上部時代は襷を繋いで駅伝を走りますし、何かに対していろんな人たちが繋いで完成形を見せる、というのは、舞台だけじゃなくて、みんなに当てはまること。会社員の方たちもそうだと思います。だからこそ、それが当たり前じゃないんだということが伝えられたらいいなと思っています。

新正俊
新正俊撮影=つぼいひろこ


不安や恐怖を取り除いていく稽古期間


──「原作が伝えたいことはそのまま伝えたい」とおっしゃいましたが、新さんとしてはこの作品からどのようなメッセージを受け取りましたか?

この作品は、駅伝で全国大会を目指していた主人公が、とあることをきっかけに放送部でラジオドラマと出会い、放送コンテストで再び全国を目指すという物語。新しいものに挑戦する勇気や、一つのことに熱中する大切さ、みんなで何かを成し遂げる姿など、いろいろなことがガンッと伝わってくるなと感じました。

──今お話しいただいたように、新さん演じる町田圭祐は劇中で駅伝を諦め、ラジオドラマという新しい夢を目指します。そんな主人公に共感する部分や、ご自身と重ね合わせる部分はありますか?

新しいことに挑戦する不安や怖さというのはすごく共感できるなと思いました。僕も新しい作品に入るときは、台本しかない状態だし、キャストも知らない人だらけだったりするので、「本当にこれが出来上がるんだろうか」と思ってしまいます。変な恐怖心がどうしても湧いてきてしまうんですよね。

──その恐怖心や不安はどうやって取り除いていくのでしょうか?

舞台は稽古期間がだいたい1ヶ月くらいあるのですが、その期間が全部の不安を取り除く期間になっているような気がします。他の役者さんと話し合ったり、演出家さんと話し合ったりして信頼関係を築くことで、不安や恐怖がなくなっていきます。「ここのセリフ、言いづらいな」ということもたまにあるんですけど、そういうときは演出家さんに「どうしてもここ言えないです。こう言ってもいいですか?」と提案をすることもあります。そうやって不安要素を一つずつ潰していくしかないですね。

──毎回不安や恐怖を持ちながらも、作品に出続けているわけですが、お芝居や演劇の魅力、楽しさはどこに感じていますか?

結局、作品が面白いことかな。あとは、毎回同じお芝居が誰もできないこと。ちょっとでも感情が違うとか、言い方が違うとか、そうやって毎回新鮮な気持ちでできるのがお芝居の楽しさですかね。

──新さんはシリーズものの続投も多いですが、それでも毎回新鮮な気持ちでいられている?

はい。その日のコンディションや体調、相手のメンタルなど、絶対に毎日何かしら違うし、それによって全部が変わってくるので。「今日はこう言うんだ!? じゃあこう返そうかな」って。同じだと感じていたとしても、絶対に違っていると思う。だから面白いんですよね。

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