俊一との会話に耐え切れず家を飛び出す穂波
翌朝、起きてきた俊一が、浮気相手と会う約束があったため偽った休日出勤のことを、負い目があったからだろうか、聞かれてもいないのにペラペラと話し出した。穂波はというと、浮気相手とはもう会っていないと信じているはずだが、前日夜の時松のときとは対照的に、どこか会話を受け流しているようにも見えた。
さらには、夕食前に突然掃除を始め、穂波が提案していた不妊検査のことから、子どものことまでまたペラペラと話し出した。それに耐えきれなくなった穂波は、「アイス買ってくる」と思わず家を出てしまう。
アイスを購入した帰り、「帰らなくちゃ。帰らなくちゃ、彼が待つ家へ」と思っても、足が進まなくなる穂波。壊れてしまった心のつらさからくるものだ。演じる樋口の表情から存分にそれが伝わってくる。
しばらく心を落ち着けようと公園にいた穂波だが、何者かの気配に怖くなって逃げる。俊一に助けを求めようとするが、浮気のことがよぎってためらった。すると、警察官の仕事でちょうど呼び出しを受けて公園を訪れ、穂波の姿を見かけていた時松が倒れて動けなくなった穂波に声をかけた。
安堵から時松の胸に飛び込んだ穂波。そのまま涙を流し、そんな穂波を時松はそっと抱きしめた。
時松の職務があっての2人の様子だろうか。それまでの経緯を見ていると、シンパシーを感じている者同士だけに、何かが始まりそうな予感がする。
ラストでは抱き合っている2人を俊一が目撃するという緊張感ある展開となった。波乱の様相に次回が待ち遠しい。
◆文=ザテレビジョンドラマ部