コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、アニメ化もされた漫画「八十亀ちゃんかんさつにっき」(月刊ComicREX/一迅社)からの抜粋で、東京から転校してきた主人公・陣界斗にヒロインの名古屋っ娘、八十亀最中ちゃんが「ちんちん」(名古屋方言で「熱い」の意味)の味噌煮込みうどんをふるまい、男子がハマっていく物語が面白いと話題の「名古屋人は味噌煮込みうどんの食べ方がおかしい」をピックアップ。なお、本作は「八十亀ちゃんかんさつにっき」単行本第5巻25話「主食じゃにゃあ」が正式タイトルとなっている。
作者の安藤正基さんが2024年7月14日にX(旧Twitter)に投稿したところ、3万件を超える「いいね」を獲得し、「名古屋じゃ熱いことをちんちんと言いますが、名古屋から引っ越した直後、名古屋弁とは知らずに普通に使っていたら、他県民にめちゃめちゃ誤解されてしまったがや」「食べ方とか指南してたから笑った」など多くの反響が寄せられた。本記事では、安藤さんにインタビューを行い、創作のきっかけやこだわりについて語ってもらった。
名古屋人にはお馴染の「ちんちん」は「熱い」という意味、発音にも注意
もちもちとした味噌煮込みうどんの香りが、陣界斗の鼻をくすぐった。愛知県の名古屋市に引っ越してきた彼は、ベッドに横たわりながら、熱を出していた。そんな時、ヒロインで名古屋っ娘の女子高校生、八十亀最中ちゃんが、名古屋名物の味噌煮込みうどんを作ってくれた。鍋のフタで味噌煮込みうどんを食べる習慣や、白米と一緒に楽しむ魅力、そしてその後、うどん汁で雑炊を作る名古屋独自の食文化。陣は感動しながら、お腹いっぱいになり、眠りについたのだが…。
東京から転校した陳に味噌煮込みうどんをふるまう八十亀ちゃんの名古屋弁や陳の新たな名古屋文化についての感動をコミカルに描いている。名古屋一色に染める八十亀ちゃんと陳のやり取りにX(旧Twitter)上では「熱い=チンチンは、名古屋弁だったのか(驚愕)」「うどんにご飯は当たり前?」「味噌煮込みうどんは至宝」など、多数のコメントが寄せられ、反響を呼んでいる。
「名古屋メシというのは(中略)忌避されがちなのですが、好きな人も多いです。そのどちらの印象も受け取れるように」作者・安藤さんが語る創作の裏側とこだわり
――「名古屋人は味噌煮込みうどんの食べ方がおかしい」のモチーフはどのようにして生まれたのでしょうか?
実際に自分が名古屋の味噌煮込みうどん屋に行った際に学んだ蓋によそう食べ方などをモチーフにしています。
――ヒロインの名古屋っ娘の八十亀最中ちゃんの作った味噌煮込みうどんを深く掘り下げています。名古屋名物の中であえて味噌煮込みうどんを取り上げた意図は何でしょうか。
味噌煮込みうどんは名古屋人にはなじみ深いですが他県ではまだまだ実態を知らない人も多いです。
実はこうなんだよ!という部分を伝えられたらと取り上げました。
――本作では、東京から来た主人公の男子高校生、陳が味噌煮込みうどんに引き込まれていく過程が印象的です。本作を書く上でこだわっている点がありましたら教えてください。
名古屋メシというのは味の濃さなどで忌避されがちなのですが、好きな人も多いです。そのどちらの印象も受け取れるように心がけました。
――「名古屋人は味噌煮込みうどんの食べ方がおかしい」で安藤さんのお気に入りのシーンやセリフを、理由と共にお聞かせください。
八十亀ちゃんが味噌煮込みうどんの汁でやけどしかけるシーンがお気に入りです。
――愛知県民以外の全国の読者に注目してほしい点などがありましたら、お聞かせください。
作中に登場する寿がきやさんの「味噌煮込みうどん」のインスタント麺は名古屋土産にもお勧めです。
――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へメッセージをお願いします。
今回の話以外にも名古屋や東海地方の魅力を取り上げた話が全13巻分あります。
ご興味ありましたら是非コミックスもチェックしてください!