父・浩一郎の失態にリコの笑顔が消えた「お父さん、嫌い」
浩一郎が思わず「うわぁ!」と言ってしまったのは、浮かれてテンションが上がってしまい、その勢いでビールを飲んでしまったからだった。
「え? じゃあ、もう…」とリコが驚くと、浩一郎は「運転…でき、ない」と申し訳なさそうな表情に。それを見て、リコの表情から笑顔が消えた。
何度も頭を下げる浩一郎だったが、リコは「お父さん、嫌い」と機嫌を損ねたまま。
諦めきれないリコは、車のキーを持ち出して運転席に座るが、「いや、運転はダメでしょ」と冷静になり、花火大会を断念した。
今回、リコが作るプラモデルは「頭文字(イニシャル)D」
そこでリコが向かったのは矢島模型店。リコの落胆した表情に、アオ(石田悠佳)が「どうしたんですか?」と聞くと、「峠を越えたい」という返事が。
事情を話し、「気を紛らわせたくて来ました」と伝えると、やっさん(田中要次)が「じゃあ、これで峠を越えたらどうだ?」と言って持って来たのは人気コミック「頭文字D」のプラモデル「藤原拓海 AE86トレノ プロジェクトD仕様」だった。
リコは「それ(プラモデル)じゃ峠は越えられないです」というが、やっさんは「心の峠を越えるんだ!」と返し、心を決めたリコはこれを「ご開帳!」した。
「頭文字D」愛を熱く語るやっさんとアオにリコが「一緒に作りません?」
やっさんとアオの「頭文字D」熱に押されながらもリコも興味を持ち始め、「一緒に作りません?」と一緒に作ることを提案。アオたちは「私たちはお店の人間なので…」と戸惑うが、「飲み屋でも『マスターも一杯』とかあるじゃないですか」と言われ、やっさんとアオも「ご開帳!」した。
やっさんとアオがプラモデルを作るところを初めて見たリコは、2人の真剣な様子に“プロ”を感じていた。
完成した3台を並べて眺めて「なんか走ってるように見えないなぁって」とつぶやいたリコは、お店にあった「頭文字D」の10巻を持ってきて、「こんなふうに出来ませんか?」と、背景を生かして走っているように見せたいとリクエスト。
塗装で光と影を表現し、マーカーでフォーカスを入れる。初級者には難しい作業に思われたが、やっさんに「峠を走り抜ける86の姿を想像してみろ」と言われ、風を感じた瞬間に、感じたままに線を入れていくリコ。
やっさんが描いた背景とコースも登場し、まさに走っている姿が想像できる3台が完成。「ギブ、バース!」と命が吹き込まれた。そのまま3人は所狭しとレースも展開。
「峠、越えられました」と、一つ乗り越えたリコにやっさんからのご褒美が。実は、やっさんは車の運転ができたのだが、あえてリコに試練を与えたのだろう。
峠越えはしなかったが、車でリコとアオを乗せ、隣町の花火大会の花火がギリギリ見える場所へ連れて行った。嬉しいご褒美にリコは「最高です!」と満面の笑顔。そして「ご開帳!」と満足げな声が響いた。
父・浩一郎が浮かれすぎてビールを飲んでしまうというハプニングによって、花火を見るという願望が絶たれたかと思ったが、やっさんのおかげで“心の峠”を越えられ、なんと花火まで見ることが出来た。きっと、父・浩一郎のこともリコは許してくれるはず。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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