日本のアニメキャラは「すごく細かく考えてデザインされている」
――日本のアニメは国内外問わず人気がありますが、海外のアニメとの違いはどこに違いがあると思いますか?
アメリカのアニメーション映画のキャラクターをデザインする時は形とシルエットが最重要。画面に一瞬映っただけで誰なのか分かるようにシンプルに研ぎ澄まされています。アニメーションのキャラは劇中で伸びたり縮んだりするんですけど、基本的に形が崩れることはありません。そういう制限がある中でどうやって最大限に表現していくのか。クリエイターの皆さんが研鑽した結果、CGアニメーションがすごく進化したのかなと思っています。
一方、日本のキャラクターデザインは、すごく細かく考えてデザインされているという印象。「美少女戦士セーラームーン」や「ジョジョの奇妙な冒険」など、髪形や服装に工夫を凝らしているものが多いですよね。
個人的な意見ですけど、日本のキャラクターデザインは漫画やアニメなど、長いシリーズものに適しているのかなと。長い時間をかけてキャラクターになじんでいって、そのキャラクターの性格や趣味が髪形や服装にも表れる。とても奥が深いなと思います。
ジブリ作品への敬意「本当に美しい」
――シリーズものというわけではないですが、スタジオジブリの作品も長年国内外問わず人気がありますよね?
ジブリのキャラクターデザインは本当に美しいです。「崖の上のポニョ」に出てくるお父さんのジャケットの描き方をはじめ、細かい情報がいろいろと自分の頭の中に入っていて、キャラクターを生み出すときに反映されることもあります。
――最後に「インサイド・ヘッド」っぽい質問を。村山さんの「感情のバランス」はどんな構成になりそうですか?
基本は「ビビリ」と「シンパイ」がベースにあって、仕事をしているときは「ヨロコビ」と「イイナー」ですかね。ピクサーで働いていていいなあと感じるところは周りにすごい方がたくさんいるということ。みんな絵がうまくて、自分にとって刺激になるけど時には毒にもなります(笑)。
◆取材・文=小池貴之
https://www.disneyplus.com/ja-jp/movies/inside-out
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