成功の秘訣「うまくいかない時の負の感情が自分を強くする」
ーー国内外の通信が発達する時期に「イモトのWiFi」をヒットさせ、コロナ禍ではPCR検査と、時代のニーズをいち早くビジネスにされていますね。
何かをやって、次何が起こるんだろうっていう仕掛けを作るのが面白いんですよ。今取り組んでいる不妊治療のクリニックの運営も、今まであったクリニックとは何がどう違うのかっていうのを考えている瞬間が楽しいですね。でも大体考えた通りにいかないことがほとんどなんです。今でも「どの分野で何の商売やったら儲かりますか?」とか「このビジネスプランってうまくいくと思いますか?」ってよく聞かれるんですけど、正直分からないです。今でも分からないですけど、分からないことを自分でこうじゃないかって考えて実行して結果を見るプロセスが面白いと感じますね。
ーー西村社長流のビジネスのコツは?
そうですね。ビジネスを始める際に、何が成功のトリガーになるか分からないから、10個くらい手を考えて実行するんですよ。それでどれかがハマった時に出るアドレナリンが快感なので、仕事は楽しいですね。広告についても、やってみて反応があると面白いんですよ。もちろん外れることの方が多いですけどね。その繰り返しが楽しいと思います。
ーーうまくいかない時もあると思います。そういう時はどうされますか?
忘れるようにしています。クヨクヨしないタイプですね。経営者としての僕の強みって粘り強いところなんですよ。うまくいかない時の負の感情が自分を強くすると思っています。
不妊治療の次は…?「無痛分娩を気軽にできるインフラを作りたい」
ーー時代のニーズに合ったインフラビジネスを提供して、今は不妊治療クリニック「にしたんARTクリニック」が拡大中です。この事業における画期的なアイデアはありますか?
そうですね。僕の中で現在のメインフィールドです。始めてわずか2年しか経ってないですけど、日本一になりました。僕らがやる前は、ほとんどの不妊治療クリニックが夕方の18時半には診察が終わっていたんですよね。でもそんな時間に終わっちゃったら、働いている人は誰も行けないじゃないですか。今って女性が働きながら不妊治療ができなくて、それで離職してキャリアが途絶えるっていう問題があると思います。なので、にしたんARTクリニックが女性の働く環境を整えるためのインフラになるんだっていう思いがあって、22時まで診察をするように設計しました。
ーー最後に、次に西村社長が挑戦したい事業はありますか?
次は無痛分娩を気軽にできるインフラを作りたいと思っています。3人目の娘がアメリカで産まれた時、初めて無痛分娩をやったんですよ。その時うちの妻が「私これだったら何人でも産める」って言っていたんです。1人目と2人目の時も出産に立ち会ってたんですけど、妻が地獄のような痛みを感じているのを目の前で見てました。それで3人目は無痛分娩だったので調べてみたら、アメリカだと7割くらいの人が無痛分娩で出産してるみたいで。でも日本だと6〜7%くらいしかいないんです。それも踏まえて、出産時の痛みが2人目以降を産むことのブレーキになっていると思いました。なので、無痛分娩を広めていきたいです。100%無痛分娩になったら、絶対子どもは増えると信じています。
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■にしたんクリニック
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