コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、作者の五箇野人さんが実際に飼っている愛犬について描いた『うちの犬のルカ。』をピックアップ。作者である漫画家の五箇さんが、2024年7月7日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ、4.6万件を超える「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事では五箇野人さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
ケツから突進する姿がかわいすぎる…
五箇さんの家族の所には、3匹の保護犬がいる。そのうち実際に血のつながりがあるのは上の2匹。兄と姉は紀州犬の血が入っており、“クール&ビューティー”な見た目と性格をしていた。一方で末っ子のルカは、何のミックスかわからない。兄と姉と“何だか違う”ルカは、愛おしい一面を持っている。
たとえばジャレあうとき。上の兄姉は猟犬の血筋を持っていることもあり、的確に足を取るなど素早い動きを見せる。しかしルカは、なぜか執拗にケツから突進。お茶目でキュートなルカだが、実は兄姉たちに大きな影響を与えていた。
ルカの兄と姉はかつて山に捨てられ、保健所に入っていたという過去を持つ。人間がトラウマになり、犬用の精神安定剤を紹介されたこともあった。しかし五箇さんの家族が愛情を注ぎ続けて、普通に生活できるまでに回復。それでも散歩や来客で知らない人に会うと足が震えていたという。そんな兄と姉のもとに、4歳下のルカがやってきて…。
この漫画を最後まで読んだ人たちからは、「ルカかわいい」「最高のきょうだい!」「おしりアタック!」「尊い…」「愛おしすぎる」などの反響の声が寄せられている。
家族にお墨付きをもらったルカのビジュアルに注目
――『うちの犬のルカ。』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
日本にいる時、ほぼずっと一緒にいるルカは自分にとって癒しでもあり相棒のようでもある存在で、兄姉とは違った個性を毎日見ていくうちにいつかマンガにしたいと考えていました。
――本作では、ケツから突進するルカの姿がかわいらしく、非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
これまでほぼ動物を描く機会がなかったので、どうやったら毎日自分が接しているルカのイメージが伝わるか、デフォルメの具合は熟考しました。最終的に兄姉に比べてデフォルメ強めの現在のビジュアルは気に入っていて、家族にも「ルカの顔だ」とお墨付きを頂いてます。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
特定のシーンやセリフではないのですが、自分や家族にとってルカは、普段はまわりを笑顔にする3枚目なキャラですが、実際は兄姉のトラウマを癒したり、そのほかにも色々と不思議だったり賢かったりする一面を持つ存在なので、どうしても序盤のコメディタッチのマンガと終盤の少しマジメなエピソードはセットで読んで欲しい!と思い、今回のような全体構成になりました。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか。
普段は海外を旅して、現地で出会った人たちとのエピソードをマンガにしています。海外の人たちやルカたちなど、自分は実際に出会って体感したこと、心に響いたことをマンガにするスタイルを続けています。
――作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか。
iPadで作画をしているのですが、現在使っているペンは設定をこだわっています。色々と調整を繰り返して、ラフな感じの線が引けるペンにしました。あとは雑誌連載なども含め、ラフさを維持するために下書きはせずに作画しています。
――今後の展望や目標をお教えください。
引き続き海外旅を続けてマンガを描いていきたいです。それと同時に日本にいる間はずっとルカといるので、ルカたちのエピソードもお届けできればと思っています。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
マンガと今回のインタビューを読んで頂きありがとうございます!自分のマンガを通して、海外や犬たちへの興味や関心を強めて頂けたなら幸いすぎます。今後も旅もマンガも気張りますのでよろしくお願いします!