コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、吾妻香夜さんがX(旧Twitter)上に投稿した漫画「灯台守とかもめの子」だ。8月20日時点で1.9万以上のいいねがつく反響が集まり、話題となっている。今作は、ihr HertZにて連載中の作品で現在単行本が1巻発売中。今回は作者の吾妻香夜さんに制作の背景を伺った。
助けたかもめのヒナが人間の子どもに…!?
島の沖の岩礁にそびえる灯台で、独り暮らしている灯台守のエヴァン。
ある日、嵐が起こり一艘の小舟が灯台へ漂着した。
すぐに舟にかけつけるエヴァンだったが、乗員は見当たらず、そこにいたのはかもめの雛。瀕死状態だったため、エヴァンは湯たんぽを用意して介抱する。
翌朝、目を覚ますとかもめの雛の姿が見当たらない。代わりに、小さな子どもの姿が…!
その子どもの背中には翼が生えており、昨夜助けたかもめの雛だと気付く。
子どもはすっかりエヴァンに懐き、エヴァンも世話をするようになった。エヴァンはその子どもに『ルネ』という名前をつける。
急速に成長していくルネと同時にエヴァンの身体にも変化が生じて…!?
今作は、そんな2人が繰り広げる不思議なファンタジーBLだ。
実際に漫画を読んだ人達からは「めちゃくちゃ最高だった」「みんな読んでほしい…」「素敵すぎて泣いた」「どストライクー!」「大作の予感しかない」と、いった声があがっている。
今回は、作者・吾妻香夜さんに『灯台守とかもめの子』の制作について話を伺った。
作者・吾妻香夜さんの創作背景とこだわり
――「灯台守とかもめの子」を創作したきっかけや理由があればお教えください。
海を舞台にした好きな曲をきっかけに海の話を描きたいと思いはじめ、海といえば灯台、かもめ、…という連想ゲームでプロットを作っていきました。長髪キャラが描きたかったのですが、現代ものでは難しそうなのでファンタジーにしたという理由もあります。
――「灯台守とかもめの子」を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントはありますか?
1巻ではキャラクターたちの走ったり飛んだりという躍動感のある動きを意識しました。普段馴染みの無い灯台という舞台設定のため、リアルに想像してもらえるよう背景も出来るだけ丁寧に描いたのでそこも見てほしい箇所です。
エヴァンとルネの歳の差が徐々に縮まり、ふたりの間に少しずつ絆が生まれていく過程にはこだわりました。将来恋人同士に至るまでの関係性の構築過程は重要だと思っています。
――今作で吾妻香夜さんが特に印象に残っているシーンやお気に入りのシーンがあればお教えください。
棒登りのお祭りのシーンは実際上手く描けるか心配だったので印象に残っています。お気に入りのシーンは終盤、エヴァンの悪夢の最終ページ1枚絵。どう見てもBL漫画じゃないだろという画が逆に気に入ってます。
――普段漫画を描く際に意識している点や、こだわっている点はありますか?
画のことだと、読みやすい基本のコマ割りをすること、適当に線を描かないこと。内容的なことで言うと、緩急のバランス配分に気を付けて1話ごとに山場を作ること、今作に関しては出来るだけモノローグは使わず絵とセリフだけで伝えるよう心掛けることです。
――吾妻香夜さんの今後の展望や目標をお教えください。
細く長くやっていけたらいいなと思います。
――最後に吾妻香夜さんの作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
読んでいただきありがとうございます。「灯台守とかもめの子」は複数巻予定の作品ですが、1話目から楽しめる作りを心掛けていますので、まずは1巻を読んでいただけると嬉しいです。