コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、10月1日よりカドコミで連載が開始したあおの晴さんが描く『あらしといぶき』をピックアップ。
あおの晴さんが2024年8月2日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、1.2万件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、あおの晴さんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
高校生カップルの初めてのキス
高校生3年生のカップルの早坂伊吹と比嘉嵐士。ある日伊吹は、付き合っても何もしてこないと嵐士に腹を立てていた。
嵐士は自分が昔から人の気持ちを推し量ろうとするあまり、考え過ぎてしまうところがあることを自覚している。伊吹との関係も自分の性格ゆえであることに気付いてはいるが、そんな自分に伊吹は迷いなくはっきりと気持ちをぶつけてくる。それが嵐士にとっては救いであった。
さらに強い口調とは裏腹に赤面する伊吹を見て、そんな伊吹に嵐士は恋をしたのだと自覚する。そしてもう少し特別になるために、と嵐士は伊吹にキスをするのだった。
作品を読んだ読者からは、「何度読んでも好き」「素敵な2人すぎて心がギュッってなった」など、反響の声が多く寄せられている。
作者・あおの晴さん「強気な受けと、そんな受けを溺愛する攻め」
――『あらしといぶき』は、どのようにして生まれた作品ですか?きっかけや理由などをお教えください。
BLにおいて個人的に大好きな関係性「強気な受けと、そんな受けを溺愛する攻め」をイメージして生まれた2人の物語です。きっかけとしては、約3年前にタブレットで絵を描き始めたことで漫画を描くことが趣味になり、そこから1年ほど経った頃にオリジナルでBL作品を描いてみたいなと思いSNSに投稿し始めたことです。
――今作を描くうえで、特に心がけているところ、大切にしていることなどをお教えください。
それぞれのキャラクターの「らしさ」が出るような言動・展開を心がけています。お人好しで誰とでも仲良くなれる嵐士と、周りに無関心な一匹狼タイプの伊吹、2人は一見正反対であるものの、正反対だからこそうまく噛み合う部分があったり、お互い良い方に作用しあったりして、その結果一緒にいて心地が良い…という様子が伝わればなと思っています。
――今回の作品のなかで、特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
冒頭で伊吹が「付き合っても何もしてこん」と怒ったように言い放ち強気受け全開なのですが、だからといって自分から行動に移すタイプではなく、その言葉を汲み取って「好きだよ」と言いながら実際にキスするのは攻めである嵐士というところです。シリーズを投稿し始めて約2年、ようやく恋人になり初デートもしたのにまだ手しか繋いでないという2人だったので、今回の初キスまでの流れは特に思い入れがあります。
――あおの晴さんは普段漫画を描かれるうえで、どういったところから着想を得ていらっしゃるのでしょうか?
日常の何気ない瞬間、例えばスーパーで買い物をしているときや歯磨きをしているときなどにも「自分ならこうするけど、こういう性格の人ならこうするかな」みたいなことを考えることがよくあります。それが実際漫画に使えるかはさておき(笑)、キャラクターの人物像を深めると行動やセリフなどが浮かびやすくなるので良いです。
――あおの晴さんご自身や作品について、今後の展望・目標をお教えください。
シチュエーションだけでなく絵でも良いなと思っていただけたりキュンとしてもらえるように画力をつけていきたいです。
また、現在会社勤めしつつ家庭のこともしながら漫画の毎週更新を目指しているので、趣味と言いながら結構気合いがいることでもあります。体調を崩さないように気をつけつつ描きたいものを長く描き続けたいです。
――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
今後もXやPixivでは『あらしといぶき』に加え幼馴染BLや部下×上司の話も更新していく予定です。どのシリーズもまだまだ見守っていただきたいエピソードがたくさんありますので、楽しんでいただけたら嬉しいです!