コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、もぐさんが描く『気弱なのに考えてることは割とおこがましい奥様』をピックアップ。
2024年8月2日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、6.4万件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、もぐさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
気弱な表情とは裏腹に、おこがましい思考や発言をする奥様
「どうしよう…才能を見出されて… 私がPTA会長に選ばれちゃったら…!!!」
気弱で可愛らしい奥様は、その雰囲気とは裏腹に割と“おこがましいこと”を考えている。欠員のバレーチームに誘われたら「私を誘うってことは、優勝狙ってる⁉」と思っていたり、夫から“可愛い仕草をやってほしい”とお願いされたら「アイドルのオーディションに応募するのかしら?」と考えてしまったり、かなり自己評価が高めのオーバーな受け取り方をしてしまうのだった。このおこがましさは、自分に対しての事だけではなく、子どもや夫に対しても同様で――。
また、基本的にはその“おこがましさ”から、相手の言葉以上に期待されている・評価されていると勘違いする奥様が戸惑っていたり、頑張ろうとやる気になっていたりする様子が描かれているが、1つだけ思いっきりテンションが下がるシーンがある。
それは、年齢を聞かれるシーンだ。ちなみに奥様は31歳なのだが、「いくつに見えますか?」と相手に質問をすると「28歳くらい」と返答される。多くの人は“実年齢より若く見られた!”と喜ぶ場面のところ、奥様はテンションが下がり「どう見ても25歳以下だと思うんですけど…」とおこがましい感情を心の中で爆発させるのだった。
本作の投稿へは、「もっと読みたい」「そこはかとない図々しい思考がいい」など、そのおこがましさに夢中になる読者からのコメントが多数寄せられた。
作者・もぐさん「いい意味でおこがましさが作用してる話にしたい」
――『気弱なのに考えてることは割とおこがましい奥様』を創作したきっかけや理由などをお教えください。
2年ほど前に何かオリジナル漫画を描いてみたいなと思い、自分が今主婦をやってるから主婦が主人公のギャグ漫画とかいいかもと思って描いてみた次第です。
――作中で描かれている奥様のおこがましさは、もぐさんの実体験(自分で思ったことがある、他人から感じたことがあるなど)から着想を得たのでしょうか?
実体験もありますし、妄想のエピソードもあります。職場の方とPTAの話をしたときに「うっかり私がPTA会長になっちゃったらどうしようかと思いましたよ〜」って冗談を言ったときに結構ウケたのでエピソードにしてみました。
あと、正直なところ、おこがましさについては自分が就活生をしていたあたりの頃の意識に近い感じがあります…お恥ずかしいですが!
――本作の中で、特に気に入っている“奥様のおこがましいシーンやセリフ”をお教えください。
「どうみても25歳以下だと思うんですけど…」というセリフです。
相手が気を使ってくれてくれてるところのさらに上を行く自意識の高さがポジティブで好きです。
――奥様はおこがましさを上回るくらいの可愛らしい愛嬌が魅力的です。キャラクターを創作する上で意識したポイントなどはあるのでしょうか?
まず気弱というのがあるので、図々しいことを思ってても行動には出さない、でも結果として本音がポロッと出ることで変な勧誘をしてくるひとたちの度肝を抜いて撃退できてる…というような形で、いい意味でおこがましさが作用してる話にしたいと考えてました。
――X(旧Twitter)の投稿には、多くの“いいね”やコメントが寄せられていました。今回の反響をどのように感じていらっしゃいますか。
2年ほど前に投稿したときは300いいねほど(それでも多いと思ってました)だったので、この反響に驚きました。フォロワーさんや、読んでくださったみなさんにたくさん感謝したいです。また思いついたら奥様の話も描いてみたいです。