2022年に韓国で公開された主演のドラマ「財閥家の末息子~Reborn Rich~」が、オンライン動画配信サービス「Hulu」にて全話配信中。同作は最高視聴率20%超えをマークし、JTBCドラマ初回放送の最高視聴率を記録した人気ドラマだ。第8話ではDMC事業権争いのリベンジマッチを果たそうとするソンジュン(キム・ナムヒ)に対し、どうにかDMC入居企業を揃えスニャングループに事業権を渡すことを阻止したいドジュン(ソン・ジュンギ)が真向から対決する。そして病を抱えたヤンチョル(イ・ソンミン)が未来へ踏み出すため、スニャンの承継事業が始まる。本記事では、考察を踏まえながら第8話を振り返っていく。(以下、ネタバレを含みます)
ヤンチョルからの結婚祝い
ドジュンに提案を断られたヒョンミン(パク・ジヒョン)はソンジュンとの縁談を進め、ついに2人の結婚式の日を迎える。しかしヒョンミンの表情は浮かないまま。控え室で彼女が祝福を受けていると、話があるとソンジュンがやってきた。
ドレスアップしたヒョンミンの美しさを賞賛しつつも、急に「君も来てほしかっただろ?ドジュンに」と意味深な言葉を放つソンジュン。ソンジュンはヒョンミンがドジュンに好意を持っていること、そして先日のギャラリーでおこなわれた2人のやり取りなどをすべて知っていたのだ。
ソンジュンを手玉に取っているつもりのヒョンミンに向けて「自分は好かれていると思っている所もかわいいよ」と嘲笑するソンジュン。ソンジュンにとっても、ヒョンミンはビジネスの道具に過ぎなかった。
怒りをあらわにして破談にしようとするヒョンミンだったが、ヒョンソン日報の一人娘という立場は捨てられない。家業を危険にさらさないためにも、ヒョンミンは悔しがりながら予定通り式を挙げることに。
式のあと、家族写真の撮影をするために集まるスニャン一族。そこへ、ドジュンが遅れてやってきた。彼が遅れた理由、それはDMC入居企業が揃い契約の手続きをおこなっていたからだ。
ドジュンは以前、デヨングループの会長チュ・ヨンイル(イ・ビョンジュン)がスニャン病院に入院しているという情報を得ていた。そこでチュ・ヨンイル会長に直接DMC入居参入を交渉。通販の放送事業を買収することで、デヨンの強みである流通事業を業界一位にできるとささやいたのだ。デヨングループのDMC入居を取り付けたことで、スニャンに脅かされていたミラクルインダストリアルのDMC事業権が確固たるものになった。
そんななか、スニャン一族はソンジュンとヒョンミンの式後に会食がスタート。ヤンチョルの長男・ヨンギ(ユン・ジェムン)から祝いの言葉を求められたヤンチョルは、ソンジュンに「結婚祝が気になってるんだろ?」と話す。
ヤンチョルからの「結婚祝い」。年齢的にもそろそろという承継に関する話題が期待されるなか、ヤンチョルからソンジュンに渡された祝い…もとい辞令は、物流倉庫への異動を命じるものだった。
「大人として責任を取りたいんだよな」強張った顔で告げるヤンチョル。ソンジュンは不正な投機とDMC事業権獲得失敗の責任を取らされたのだ。そしてヤンチョルは一族の前で「今日からスニャンに長子承継の原則は存在しない」「私が最も愛する子どもが誰だかわからないのか!スニャンだ」と言い放ち、ヤンチョルは席を立つ。
困惑と怒りを抑えきれず、ソンジュンはドジュンに掴みかかる。今にも殴りかかりそうなソンジュンの一方で、ヒョンミンは気を失ってしまう。当然注目がヒョンミンに集まり、ソンジュンも慌てて駆け寄る。しかし実はヒョンミンが倒れたのは演技で、ドジュンを守るためのパフォーマンスだった。
一族が騒然とするなか、ヤンチョルはかつてチュ・ヨンイル会長に言われた言葉が頭に木霊する。それは、「ドジュンはヤンチョルにそっくり」という言葉だ。
ITバブルに潜ませた罠
ミラクル社では次の投資先について話し合いが進む。候補として名前が挙がったのは「ニューデータテクノロジー」。いま最も業界で注目されている無料ネット電話事業の企業だ。ドジュンはこの企業をよく知っていた。なぜなら証券歴史史上、最も愛され、最も惨めに捨てられたITバブルの象徴だったからだ。
ドジュンはもちろんヒョヌの記憶を持っているので、同株がたった1年で98%もの下落を見せる将来を把握している。オ・セヒョン(パク・ヒョックォン)もIT業界のバブル経済を警戒して投資には慎重だったが、なぜかドジュンは「買おう」と乗り気。そこには、ある狙いがあった。
スニャン一族は、ソンジュンへの辞令を機に改めてスニャン一族の承継争いがスタート。まずはイ室長より、三兄妹それぞれが担当する系列会社の割り当て整理が伝達される。各々が担当を言い渡されるなか、長女ファヨン(キム・シンロク)はスニャン百貨店が分離されるスニャン流通グループを担当することに。
スニャン流通は来年度マートを全国展開する予定だが、そのためには本社と流通の間の債務整理が必要。その額はなんと4千億ウォン。ファヨンはヤンチョルに力を試されていると感じていた。しかし銀行からの借り入れもできず、兄妹たちは足を引っ張り合う状態。頭を抱えた彼女は、プライドを捨ててオ・セヒョンを頼ることを決めた。
オ・セヒョンはスニャン百貨店の株式30%を担保として彼に預けることを条件に、返済額の4千億ウォンを貸し出すという。その際にニューデータテクノロジーが連日ストップ高を記録しているという話を聞いたファヨンは、すぐさま株の投資に動き出す。
オ・セヒョンはファヨンに、1カ月以内に株価が4万ウォンを突破したら必ず売った方が良い…とアドバイス。ファヨンはアドバイス通りのタイミングで株を売ったのだが、その後も連日上がっていくニューデータテクノロジーの株価を見て大損をしたと考えるように。
そしてときを待ち、ドジュンがファヨンのもとを訪ねる。そこでニューデータテクノロジーの株価は株価操縦によって、30万ウォンまで上昇するハイリスクハイリターンな商品と警告をするのだが…。
東宝