乃木坂46による「真夏の全国ツアー2024」の最終公演が9月4日に東京・明治神宮野球場で行われた。7月から行なってきたツアーを完走し、大阪、愛知、東京の全7公演で26.5万人を動員した。
32人のプリンセスがファンを夢の世界へと誘う
スクリーン上にティアラをつけたプリンセスのドレスをまとった乃木坂46の姿が映し出され、映像が終わると同時に巨大なお城のステージセットに井上和が登場。「盛り上がる準備できてるのか?」と井上が叫ぶとライブは最新シングル曲「チートデイ」で幕を開けた。さらに、夏らしい楽曲「太陽ノック」「裸足でSummer」のあとには「君に叱られた」「ジコチューで行こう!」とヒットシングルが連発され、会場は熱気に包まれていった。
最初のMCではキャプテンの梅澤美波が「今日は私たちのお城に遊びに来てくれてありがとうございます」と挨拶。メンバー32人がプリンセスに扮して夢の世界へ誘うことを告げると、5期生が「17分間」、4期生が「I see...」、3期生が「三番目の風」と期別楽曲を立て続けに披露。3期生は今日でグループ加入8周年という記念すべきタイミングということもあり、曲中メンバーがひとりずつ感謝の言葉を届けると、最後に与田祐希が「これからも私たち3期生を、そして乃木坂46をよろしくお願いします!」と高らかに宣言した。
ライブ中盤では、「落とし物」を情熱的にパフォーマンスしたのに続いて、ダイナミックでキレのよいダンスをフィーチャーしたダンストラックやビートの効いた楽曲を通じてグループのクールな側面を打ち出していく。井上の「全員声出せーっ!」を合図にパーティチューン「おひとりさま天国」で会場の盛り上がりが急加速し、真のクライマックスへと近づいていった。
井上和「乃木坂46のためならなんだってできる」
その後、ステージ上にオーケストラが登場し、荘厳なアレンジが施された「設定温度」を演奏。続く「僕が手を叩く方へ」では久保史緒里の呼びかけにより、オーディエンスがクラップで一体感を作り上げていった。
会場が感動的な空気に包まれる中、昨年に続いて夏シングルでセンターを務める井上が「私はこのツアーで、すごく簡単なことではあるんですけど、笑って楽しむってことを目標にしていました。それが、今の私にはそれが難しいタイミングもありました。本当は去年と同じこのポジションであることがすごく怖かったです」と本音を吐露する。
続けて「怖いとか言ってしまうと、言霊って言葉があるように自分がダメになってしまう気がしていたんですけど、本当に乃木坂46は温かくて、どんなときも手を差し伸べてくれる人がたくさんいて。私はそんな乃木坂46が大好きです。乃木坂46のためならなんだってできると思います。ひとりだと孤独で苦しいこともあるけど、みんなと一緒ならどこにだって行ける気がします。皆さんと過ごした今年の夏、最高に楽しかったし、最高にキラキラしていました。ありがとうございました」と告げると、「誰かの肩」を、涙を交えながら歌唱。エンディングでは無数の花火が夜空に打ち上がった。