優れたテレビドラマ、番組を表彰する「第76回エミー賞」に、ドラマ部門で最多となるノミネーションを果たした真田広之主演のドラマ「SHOGUN 将軍」。栃木在住の作曲家・石田多朗が総合音楽アレンジャーを務めたサウンドトラックも、「テーマ曲賞」「作曲賞」の2部門で選出された。雅楽、日本伝統楽器が効果的に使われた映像音楽、楽曲がエミー賞にノミネートされることは史上初の快挙となった。
壮大な戦国スペクタクルを繰り広げるドラマ「SHOGUN 将軍」とは
本作は、ディズニー公式動画配信サービス「ディズニープラス」の「スター」にて配信中のドラマシリーズ。戦国の日本を描いたジェームズ・クラベルの小説を原作に、第一線で活躍するハリウッドの製作陣によって制作された。
徳川家康をはじめとする歴史上の人物にインスパイアされた「関ヶ原の戦い」前夜、窮地に立たされた戦国一の武将“虎永”、その家臣となった英国人航海士“按針”、二人の運命の鍵を握る謎多きキリシタン“鞠子”らが日本では描ききれない壮大な戦国スペクタクルを繰り広げる。
先日発表された、“米国テレビ界のアカデミー賞”ともいわれる最高峰の賞「第76回エミー賞(R)」ノミネートでは、ドラマシリーズ部門にて作品賞、主演男優賞(真田)、主演女優賞(アンナ・サワイ)、助演男優賞(浅野忠信、平岳大)など、主要部門を含む最多ノミネートを記録。歴史的快挙となる史上最多11名の日本人が名を連ねた。
雅楽楽器と邦楽器の融合でエミー賞へ初の快挙
本作のサウンドトラックは、アカデミー賞受賞歴を有するアッティカス・ロスをはじめとするレオポルド・ロス、ニック・チューバの世界的音楽家3人が担当。脚本を読んだ彼らは、自分たちの創るエピックに「本物の日本の楽器を取り入れ、SHOGUNの世界を音楽で表現したい」と、日本音楽を研究。雅楽を取り入れた楽曲を手掛けていた石田を知り、Instagramを通じてオファー。
石田は総合アレンジャーとして加わり、3人のスケッチを基に伝統音楽のアレンジ、採譜、邦楽器演奏者のマネジメント、レコーディングなどを務めた。ダイナミックなエピックと笙、篳篥(ひちりき)といった雅楽楽器、尺八、胡弓、法螺貝、三味線などの邦楽器を融合させ、荘厳かつ繊細、ミステリアスな「SHOGUN」の世界が見事に表現されている。
日本人のエミー賞へのノミネートや受賞は、メイクや衣装デザイン、アニメ監督賞などは過去にもあったが、日本の伝統音楽、雅楽を効果的に用いた音楽でのノミネートの前例は一度もなく、史上初の快挙となった。
それに対し石田は、「映像やゲームを通じて若い世代の方々に自然な形で雅楽、日本の伝統音楽に親しんでもらい、日本文化の継承につなげられたらうれしいです。日本の伝統音楽の一流の奏者、関係者の皆さん、広大な情報の海から僕と雅楽を見つけてくれたアッティカス・ロスたちに心から感謝申し上げます」と語った。
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/shogun
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