Netflixシリーズ「極悪女王」配信記念イベント ネトフリ極悪プロレスが9月12日、東京・後楽園ホールにて開催。ゆりやんレトリィバァ、唐田えりか、剛力彩芽、白石和彌総監督によるトークショーを行い、撮影の裏話や同作に出演したことで起きた変化などについて語った。
ダンプ松本は「私にだけ優しくて」
同シリーズは、80年代に女子プロレス旋風を巻き起こしたダンプ松本の知られざる物語を描いた半自伝ドラマ。企画・脚本・プロデュースに鈴木おさむ、総監督は白石和彌氏というタッグで制作された同作は、9月19日(木)より世界独占配信する。
同作でプロレスラー役を演じるために、まずは身体作りからスタートし、プロレスの練習は撮影の半年前から始めたという。ゆりやんは「リングの登り方やストレッチの仕方、前転から始まって、受け身をするにはどうすればいいのか教えてもらって、最終的にはいろいろな技も」と振り返った。司会を務めた辻よしなりアナウンサーから、プロレスシーンのクオリティーを称賛されると、ゆりやんは黙って受け身を披露。会場からは大きな拍手が起きた。
撮影期間中について唐田は「部活みたいな感じだった」と言い、「完全にプロレス部でした。プロレスの技がちょっとずつできるようになって、感動して泣いちゃったり」と回顧。剛力は「おそらく、負けず嫌いが揃った。できないで終わらせない。できるまでやり続ける。見えていないところで何かやっているくらいで『いつのまにそれできるようになったの!?』って。それで奮い立たされる。動きや形、そういうことは復習したり、イメージトレーニングしていました」と話した。技のポイントや動画などは「和彌しか勝たん」という名前のLINEグループで情報共有していたという。
撮影現場には、演じている本人が見に来られたこともあったそうで、ゆりやんは「緊張しました。ダンプさんが来てくださった時はどうしようと思って。技もそうですけど、歩き方や仕草、声の出し方など、ダンプさんに失礼がないようにやらないとと思って…」と告白。しかし、緊張とは裏腹に「ダンプさんが来てくれるなり『ゆりやんにだけお団子あげる!』って、いつも私にだけ優しくて(笑)。心が和みました」と明かし、会場の笑いを誘った。
「極悪女王」出演し「まだまだ頑張れる」
同作に出演したことで、起きた変化について聞かれる場面も。ゆりやんは「『極悪女王』に出させていただいてなかったら、私は何だったんだ、どんな人間だったか想像したくないほど、ありがたい時間だった」と感謝し、「『変なことできますね』って言われる。でも、自分の中で、ボーダーラインを超える感情を人前に出すことが、恥ずかしくてできなかった。それが『極悪女王』に出させていただいて、感情を恥ずかしげもなく出しすことで、殻を破って気づかなかった感情を知ることができたのは、本当に感謝しています。それが大きな変化かなと」と口にした。
唐田も「レトリの言葉のように、出ていなかったら自分ってどうなっていたんだろうなってくらい、本当に大きな作品になりました」と共感し、「仲間と出会えたことが本当に幸せで、まだまだ頑張れるなって想いをいただけました。頑張らないとなって思わせてくれた現場です」と涙がながらに吐露した。
「1番大きな変化としては、プロレスが大好きになったことです」と剛力。「本当に奥が深くて、すばらしいものだと感じたので、プロレス観戦は日常にしたいと思います!」と宣言し、会場を沸かせていた。
トークショーには、同作に出演する全女子レスラー・えびちゃん(クレーン・ユウ役)、隅田杏花(大森ゆかり役)、根矢涼香(デビル雅美役)、鎌滝恵利(ラブリー米山役)、安竜うらら(ジャンボ堀役)、堀桃子(ブル中野役)、戸部沙也花(影かほる役)、鴨志田媛夢(ジャッキー佐藤役)、芋生悠(マキ上田役)も登場した。
◆取材・文=大野代樹