すがすがしいポンコツっぷりに笑いがこぼれる
ドラマは冒頭、就活シーンからスタートする。颯爽と歩く鷹野に思わず見惚れてしまう鶸田ら他の候補生。さらに会社の担当者までをもとりこにする鷹野。そして翌年。気弱ですぐにお腹が痛くなってしまう鶸田がなんとか入社に漕ぎ着けた企業には、就活会場で憧れた鷹野の姿があった。
しかし、憧れの存在だった鷹野は、圧倒的無能だったのだ。
「単純作業って眠くなるよね」「難しいことを考えると、頭が痛くなるんです」「何が分からないのかが、分からない」と首を傾げ、そのポンコツっぷりにはすがすがしささえ感じる。
鷹野のデキるオーラは「私はただ、昔からお仕事ドラマが好きだっただけ」という理由から。一方、指導係・雉谷から「初手の印象、弱すぎ」「説得力がない」「営業として致命的」と言われてしまうほど、気弱さがにじみ出てしまう彼女と同期の鶸田。分析力やセンスは悪くないのに、どうしても第一印象がふるわない。
本当は優秀な鶸田に対して鷹野は、「私はただボタンを押しただけなんですけどね」と拡大のボタンを押し、コピーもままならない状態。部長の朱雀から叱責され「落ち込んでないの? さっき部長に怒られてたじゃん」と心配する鶸田だったが、「いつ私が怒られてたの?」と彼女は怒られたことにさえ気づいていない様子。
さらに「そもそもコンサルって言葉の意味が分からない」「IT(イット)も分からない」と真っすぐ話す鷹野に「そこから!?」「あ、IT(アイティー)ってこと!?」と混乱する鶸田。見ているこちらも彼と同じ反応をしてしまうこと間違いなし、想像を超える無能さに思わず吹き出してしまうだろう。