梅沢富美男が、10月15日に都内で行われた「株式会社 明治 研究成果メディア発表会『カマンベールチーズと認知機能の意外な関係』」に登壇した。
同発表会では、国立長寿医療研究センター 理事長特任補佐/桜美林大学・鈴木隆雄客員教授による総論「健康寿命延伸と認知機能の維持」と、韓国のThe Well Research Center・金憲経所長による講演「カマンベールチーズの研究成果について」が実施された他、梅沢と両氏によるトークセッションが行われた。
頭の健康チェックのテストに難癖「あれはひどいテスト」
73歳で健康寿命の平均年齢に差し掛かったという梅沢は、「私は舞台役者で、現在も明治座で公演をしているんですけども、その時も舞台の構成、演出、振り付け、お芝居、全て私が考えていますから、普通の73歳の人よりはちょっと優秀かなと思っています」と言い、「世間では私のことを『300年に1人の役者だ』と。まあ、自分で言っているだけなんですけどね(笑)」と語り、会場を沸かせた。
そんな梅沢に対し、事前に頭の健康チェックのテストを実施したことが明かされる。
梅沢は、テストについて「『私の言うことを覚えてください』って言われて、20通りくらい挙げられたんですけど、私は台本とかもすぐに覚えられる方なので得意なんですよ。でも、大体覚えたかなと思っていたら、急に世間話をされて『そうなんですか』と答えていたら、『さっき言ったことをもう一回言ってくれませんか?』って」と、テストでの内容を話す。
「役者ってのは、覚えたせりふを捨てていく作業なんです。膨大なせりふを頭の中に入れているものですから、捨てていかないと次が出ていかないんですよ。テストでは、世間話している間に捨てちゃっているんですよね。でも、何とか覚えているものを言ったんですけど、あれはひどいテストだと思います」と難癖をつけつつぼやいて笑いを誘った。
テストの結果に上機嫌になるも、教授の言葉に反省しきり
テストの結果は良好で、「正常な状態です」という判定。かなり良い結果に、鈴木客員教授から「さすが『300年に1人の俳優さん』だなと。非常に良い点数で、おそらく上位10%に入るくらいの高いレベルです」と絶賛されると、梅沢はぼやいていた先刻とは一転して上機嫌に。
気を良くした梅沢は、鈴木客員教授に「ちょっと心配事がありまして。若い時と比べているわけではないんですけど、せりふとかは大丈夫なんですけど、夜飲みに行く店のお姉ちゃんの名前が覚えられなくなっちゃったんですよ」と相談し始める。
「この間、飲みに行って、(席に着いたキャストを)気に入ったんですけど名前を覚えられなくて…。家に帰って、少し覚えてたんでしょうね。ふと思い出して、うちの母ちゃんの前で、その子の名前をつい言っちゃって。母ちゃんを違う名前で呼んじゃって…。そういうのが多々あるんで、最近弱っているんじゃないかなと」と失敗したエピソードを披露した。
鈴木客員教授は「女の子の名前を思い出しただけでも、すごく立派だと思います。認知症の方だと、エピソード記憶がスポンと抜けてしまいますので、そこのところはしっかり覚えていらっしゃるから」と梅沢の認知機能の高さに感心しながらも、「ただ、奥さまに対してちょっと配慮が足りないかなと。ぜひそこら辺にも注意機能を入れていただければ」とジョーク混じりのアドバイスを送る。
会場が笑いに包まれる中、梅沢は「気を付けます」と殊勝にうなだれて、爆笑をさらった。
◆取材・文=原田健