コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、『捨てサラリーマン』を紹介する。作者の小山コータローさんが、8月11日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、1.2万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、小山コータローさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
子どもが拾って来たのは捨てサラリーマン
「お願いだよ~ママ~いいでしょ~!」「ダメよ無理よ」「一生のお願い!ちゃんと最後まで面倒見るからぁ!」と聞こえてきたのは、たけると母親のやり取り。たけるは、拾ってきたサラリーマンを飼いたいと母親を説得していた。
しかし、母親に「捨てサラリーマンなんて飼ってる余裕ないのよ」「返してきなさいというか帰ってもらいなさい」と反対されてしまう。
なかなか説得がうまくいかず、たけるは「このままじゃ野良サラリーマンになっちゃうよ…」と心配そうな表情を浮かべる。
そんな状況に"捨てサラリーマン"は「仕方ない…次の商談先を探そう」と素早く気持ちを切り替えて、サラリーマンすぎる反応をみせた。
諦めの姿勢を見せている"捨てサラリーマン"をよそに、たけるは母親に「でも僕どうしてもウチで飼いたいんだ…もう一度…プレゼンのチャンスを頂けませんか部長」とサラリーマン風に頼み込む。
「ハムスターしか飼ったことないんだからたけるには無理よ捨てリーマンなんて」と譲らない母親と「ハムスターとこいつは同じだよ!」など、たけるの熱い議論は続き…。
このギャグ漫画を読んだ人たちからは、「それぞれちょっとずつ普通の感性ある」「カオスな世界だ」「全コマおもろい」「こんなに笑ったの久しぶり」など、多くのコメントが寄せられている。
ギャグ漫画になり過ぎないように描くギャグ漫画
――『捨てサラリーマン』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
この作品の創作のきっかけは、元々少年誌の賞ものに出すため作ったやつなんです。僕の中では割と少年誌を意識してブレーキ踏みながら描いたというか、僕なりのキャッチーを目指して描きました。「捨て~~」はわかりやすい設定ですからね。
――ツッコみどころが多い本作ですが、家族をホットヨガやチゲ鍋に例えて“ダルい会話”をしている場面に笑ってしまいました。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
注目してほしい点はそんなにないですけど、ザ・ギャグ漫画という感じのリアクションがあまり無いところですかね。ギャグ漫画になりすぎないようにギャグ漫画を描くことを心がけています。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
気に入ってるシーンは、お父さん登場シーンですね。顔描かなくていいから楽ですよね。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか。
着想はどうやってるのかあんまり自分でもよくわかってないですが、基本的に漫画を読んだり小説読んだり映画見たりといったインプットをしないです。お笑いは大好きなので、どちらかもいえば漫才やコントからの影響を受けてると思います。
――作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか。
作画のこだわりは、背景がめんどくさいので簡単な窓とかを描くようにしています。
――今後の展望や目標をお教えください。
今後は紙の書籍化をしたいですね。本当にびっくりするくらいお声がかからないので!
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
いつも読んでくださる方、またこの記事で知ってくださった方ありがとうございます。日本一のギャグ漫画作家になれると思うので早めに唾つけといてくださいませ。